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『超人機メタルダー』感想7

最近、ムキムキマン花嵐が出てこないなぁ。
◆第13話「危機一髪!親と子が愛をもどす海猫の村」◆ (監督:冨田義治 脚本:高久進
「今やドルの価値が下落し、金の相場が跳ね上がっています」
クールギン、日本銀行の地下金庫から金の延べ棒を強奪するゴールド作戦をプレゼン。
ところが地下トンネルの工事現場で強制労働に従事する作業員・田所が、監視役として現場に派遣された暴魂・ヒドーマン(名前が酷い)を目撃し、怪人が居ると、脱走。ヒドーマンは情報漏れを防ぐ為、田所抹殺の為に彼を追う……と、敵組織が悪事の作戦を立て、それにメタルダーが絡むという、今作では珍しいオーソドックスな展開。
その頃流星は、忍者のコスプレをしていた
舞が雑誌から忍者の写真を依頼され、忍者アクションが出来る人、という事で流星にモデルを依頼したのである。
「僕も、忍者の動きをマスターしたかったんだ」
意外とノリノリな流星、前回の戦いで戦闘回路にインプットしたヨロイ軍団下忍の動きをもとに、忍者っぽくアクション。ナチュラルに分身とかしてしまいます。
その撮影中、生まれ故郷の村へ戻る為、通りがかりに流星の車を盗む田所。
気付いた流星、普通にサイドファントムを呼ぶ(笑)
場面代わると、メタルダーに瞬転して、サイドファントムの飛行モードで逃走する車を追うメタルダー
まずい、もう「怒って」るよ!
流星さんがマジだよ!
車泥棒さん、逃げて! 必死に逃げて!
目の前に降り立ったメタルダーを見た田所は、「おまえもゴッドネロスの一味だろう?」と、メタルダーの姿を見て誤解。
……お、ちゃんと繋がった。
正直、高久脚本だと、このレベルでも感心します(^^;
舞も交えて、田所から事情を聞き出すメタルダー。ゴッドネロスが関わっているなら、と先に田所の家の様子を見に行くが、既にそこにはヒドーマンの手が回っており、田所の妻子は宙づりに縛り上げられ人質にされていた!
非道なヒドーマンに苦戦するメタルダーは岸壁から転落しそうになるが、あわやの所を助けられる。彼を救ったのは……ベンK!
まさかの、ベンK再登場!
3話でメタルダーに命を救われ、その後ネロス帝国に戻っている気配も無かったベンK、絶対有耶無耶にして流すとばかり思っていたのですが、拾ってきました。こいつは凄いぜ。
メタルダーとの戦いの後、改心し、これで自分の罪が許されるわけではないがとしながらも巡礼の旅に出ていたベンK。メタルダーから事情を聞き、田所親子を救う為に、共に戦う事になる。
しかしヨロイ軍団は、仮面が割れると顔出しだったり、中に普通の人間が入っている筈なのに、どうしてその格好のまま。スーツが部分的に肉体と融合していて、脱ぐと生命が維持できないとか、サイバーでパンクな感じなのだろうか、ヨロイ軍団。
田所の妻子を助け、下忍軍団と戦うベンK。ベンKにその場を任せ、ヒドーマンと戦うメタルダーは、さっそく分身の術で攻撃。メタルダー、ただでさえ強いのに、ゴッドネロス様は、その場の思いつきの作戦(忍者軍団を囮に女の復讐を利用する)で、恐ろしいものを生み出してしまったのでは……まあ、この回っきりのネタのような気もしますが(笑)
終始、ヒドーマンを圧倒したメタルダーは、とどめにレーザーアームでずんばらりん。
……あ、あれ?
物凄くざっくり真っ二つにしてしまったのですが、中身、アメリカ人だった?(おぃ)
ベンK復活の回だけに、この落差はちょっと酷い(^^; 「中身は人間だ」ネタは無かったのですが、中身は無かったとすると、ヨロイ軍団の特性が無くなって、戦闘ロボット軍団と差異が無くなってしまいますし。「兎を食おうとした」のは情状酌量の余地ありだけど、「女子供を宙づりにした」のは死刑! だと、結局、メタルダーによる私刑でしか無いし。
ヒドーマンを撃破したメタルダーが戻ると、田所親子を守りきったベンKは下忍軍団と壮絶に相討ち、故事に乗っ取り、立往生。命を救われた田所一家は、ベンKを供養し続ける事を誓うのであった。
ヒドーマンの失敗を知ったゴッドネロスは、ゴールド作戦を断念し、地下トンネルから撤収するように命令。
引き際早い。
田所からの情報で秘密トンネルを探りに赴いた流星だが、既にトンネルは埋め立てられた後。残念がる流星に舞は「忍者の写真のギャラが出たから遊びに行こう」と誘い、一つの戦いを終えた流星は、それに笑顔で応えるのであった。
切り替え早い。
ベンKネタを拾った事自体は凄いと思うのですが、結局、戦いの中で始末して果てる、という展開に着地したのは少々残念。意欲的な仕掛けを行ってはいるものの、そこからもう一つ、突き抜けてこないのは、勿体ない。ベンKの造形で、どう突き抜けるんだ、というのはありますが(^^;


◆第14話「妹よ生きて!哀しみの女戦士マドンナ」◆ (監督:冨田義治 脚本:中原朗
今回も、ネーミングセンスが酷い
ネロス帝国ゴーストバンクの解体施設……騙されて連れてこられた女達は奴隷にされて、情け容赦なくこき使われていた。
女奴隷達はけっこう普通に交渉して雇用していた事が発覚。雇用後の扱いは悪いみたいですが……タチの悪い口入れ屋みたいな感じ。
その頃、トレーニング中に、病気の少女を拾った流星、手術を前に失踪した姉を捜す彼女の境遇に同情し、舞にそれを記事にしてもらおうとする。
「週刊アップに載せろっていうの?」
「ぴんぽーん、大正解!」
変なテンションで無茶ぶり。
歯切れの悪い舞、
「このごろ写真週刊誌の売り上げ、落ち込んでいるでしょう」
「そいつは芸能人のスキャンダルばかり血眼になっているからじゃないか?」
すっかり世俗にまみれたなぁ超人機……
舞が社会学習の為と称して変な知識を入れた結果かもしれませんが、今週の流星は、ちょっとオカシイ。
少女の姉は、妹の治療費の為にネロス契約で奴隷労働に従事していたが、ヨロイ軍団・ウォッガーの策謀により、軽闘士見習いマドンナに昇格、刺客としてメタルダーに襲いかかる。彼女の顔が、妹の写真に写っていた姉だと気付いたメタルダーは彼女を妹の所に連れていこうとするが、逃げられる。
マドンナの妹への想いを利用し、再戦をそそのかしたウォッガーは、彼女に超高性能小型爆弾を装着。裏切り者のふり作戦でメタルダーに近づくマドンナ。十字架に磔にされたマドンナさん、「助けてーっ、助けてーーー」と大騒ぎしていた癖に、メタルダーに助けられたら「なぜ、助けた?」ってかなり意味不明。
マドンナ「救いを求めている人は、誰でも助けるのか?」
メタルダー「その為に僕は生まれてきた」
違う、違うよ、鬼畜米英を殲滅する為だよ!!
ならば救いを求める者がいる……とマドンナに案内されたメタルダー待ち伏せ攻撃で罠にはまるが切り抜ける。スプリンガーのアシストもあり、ウォッガーによるマドンナ自爆作戦の目論見を暴く事に成功。ウォッガーの蟻地獄攻撃に苦戦するが、最後は「怒る!」でずんばらりん。
今回もあっさり真っ二つでした。
なんか、路線変更なのかシナリオが面倒くさくなってきたのか、すっかり、卑怯者なら殺っていい事になってきてしまって、どうなのか。
マドンナは無事にネロス帝国を抜け出し、妹の元にかけつけ、大団円。まあ実際はネロス帝国は妹さんの病院とか掴んでいるので、いつでも姉妹まとめて抹殺とか出来てしまいそうですが、ゴッドネロス様、引き際早いからなぁ。今作のコンセプト的欠陥の一つなのですが、敵組織の規模及び諜報能力が高すぎると、話をまとめる時に不自然な部分が色々と目立ってしまう。そもそも本気でメタルダー抹殺したいだけなら舞を人質にすればいいわけですが、舞の存在に気付いていないというのは不自然ですし。
あまり敵組織の諜報能力は高くしない方がいいよなぁ、と。
そしてラストのナレーション。
「突き進め! メタルダー! 怒りのレーザーアームを、敵の心臓にたたき込め!」
あ、あれ?