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『特捜エクシードラフト』感想13

◆第25話「発進! 超マシン」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:宮下隼一)
エクシードラフトに新人加入?! 隊長自ら迎えに行ったと聞き、
嫉妬の炎を燃やす二人。
そんな耕作と拳は、防犯訓練に参加し、強盗役を務める事に。
「結局俺たちには、こんな任務がお似合いだってか」
スクラムヘッドで逃走後、人気の無い場所で段取りを確認しながらいじける二人の元へ、本庁からだと言って、一人の警官がフロッピーを届けにくる。
スクラムヘッドで読み込むと、映し出されたのは……監禁された少女の映像、そして爆弾!
フロッピーを持ってきた警官は偽警官であり、男は人質の少女と爆弾の遠隔起爆装置を見せつけ、二人に「言うとおりに走れ」と要求する。男を取り押さえようとするが、爆弾には時限装置も仕掛けてあり、14:00には自動的に爆発するという。本部への通信も遮断された二人は、少女の監禁場所を聞き出す為に、やむなく男の指示に従う事になる。
現金輸送車を襲撃、現金を強奪した二人は、少女の監禁場所を教えるという男との約束に従い、D地区の廃工場へと車を走らせる。だが、時限爆弾のタイムリミットまで時間は残り35分。警察に事情を説明している暇はないと猛スピードでスクラムヘッドを走らせる拳、障害となるパトカーを「仕方ない」と吹き飛ばす。
……「仕方が無い」のはいいとして、下手すると人死にがでそうな体当たりはどうかと思います!
まあ、バンク映像の都合なのですけど。
だが、スクラムヘッドを猛追する一台のパトカーがあった!
そして……飛 ん だ
スクラムヘッドの前に回り込んだ空飛ぶパトカーから降り立ったのは、隼人。隊長が迎えに行った新隊員とは、エクシードラフトに新たに配備された最新鋭のスーパーパトカー・バリアス7の事だったのだ!
隊長にフロッピーを託した二人は、急ぎ、指定された工場へと向かう。そこで待ち受ける、偽警官。
「来たなぁ、14:00時ジャスト。なかなかのもんだ」
現金を渡す代わりに少女の監禁場所を聞き出そうとする二人………………って、えー………………「14:00に時限爆弾が爆発する」という脅迫だったと思うのですが、今、14:00ジャストなら、もう、女の子、お星様になってしまったのではないでしょうか。
未だに起爆装置を手に脅迫している偽警官も、必死に監禁場所を聞こうとしている二人も、すべからくおかしい(^^;
誰か、作っている最中に気付かなかったのか。
一方、接触時のわずかな映像と、脅迫状のFDを解析した本部により、偽警官の素性が判明する。
男の名は、高梨文夫、23歳。城南署の警邏係の所属だったが、半年前、防犯訓練に参加した際に金目当てで宝石を窃盗し、懲戒免職となった元警官だった。
不祥事続き、城南署。さよなら署長さん。
そして監禁された少女の映像は巧妙なホログラムである事が判明。つまり、本当は人質など、存在しない。これらの事から動機は金というよりも、警察組織への怨恨である事が推測される。
情報を得た隼人は、耕作と拳を救出するべく、バリアス7・エマージェンシーモードを発動!
がしゃこんがしゃこん、内臓装備が表に出てくるバリアス7。

ハイドランドキャノン
ブレイクレーザー
グレネードシューター

って米軍とでも戦うつもりなのでしょうか。
目的はともかく、超カーのギミックとしてはデザインも合わせて格好良い。
高梨の持ち出したバズーカの砲撃を受けて危地に陥る二人の元へ、倉庫のシャッターを破って突入するバリアス7。レッダーはバズーカ砲に立ち向かい、二人は工場の奥に見つけた少女を救出に向かう。
隊長が先に、人質はホログラムだと説明しないばっかりに、爆発に巻き込まれて大変な事になる二人。……隊長、「特捜エクシードラフトだ! 高梨文夫、逮捕する!」とか見得切る前に、「人質は偽物だ!」ぐらい言ってあげて下さい(^^;
少女を助けようとした結果、高梨の仕掛けていた爆弾により、工場爆破に巻き込まれる役となる耕作と拳。ここでバリアス7のハイドランドキャノンが炸裂。幸い、キャノンの中身は消化剤でした。普段使っている消化銃がそもそも「ハイドランダー」という名前だった模様。
二人も実装して、爆発は鎮火。手榴弾をばらまきながら逃亡をはかった高梨だったが、バリアス7とスクラムヘッドに挟み込まれて御用となる。「一度は警察官だった者として恥ずかしくないのか!」と一喝する隊長に、自分勝手な弁解を行う高梨。そんな高梨に隊長は、真の警察官としての心構えを説く。
「この二人を見ろ。自らの危険を顧みず、少女を救出したい、ただその一心で、炎の中に飛び込んでいったんだ!」
「隊長……」
誉められて、ドキドキする二人。
隊長鮮やかに、自分の指示ミスを、いい話とすり替える。

「恥ずかしくないのか!」
「甘ったっれるな!」
「警察官になる資格はない!」
「おまえにその気持ちがあるか!」
「心があるか!」

隊長のハイパー説教コンボをくらい、うなだれる高梨。こうして、身勝手な男による復讐劇は、幕を閉じた……。
最後にアピールされた「特捜手帳」は、これまでの通信機兼手帳の、バージョンアップ版(玩具)という事でしょうか? 名称はなんだか、「探偵手帳」みたいなグレードになってしまいましたが(笑)
新車登場編を、久々に耕作と拳の隊長好き好き話と絡めて展開。というか愛さん、男達が自分をチヤホヤしないからって、凄い悪質(笑) 二人も二人で、まんまとこじれすぎですが。
新車にしっかりと見せ場を与え(この辺りの見せ場作りがおしなべてしっかりしているのは今作の長所)、前半のサスペンス展開も良かったのですが、「14:00」だけ非常に残念、というか、『エクシードラフト』は本当、悪くないけど肝心な所に大穴がパターンが多すぎる……(^^;


◆第26話「明日への激走」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:宮下隼一)
……先週も激走しなかったけ? と思ったら、24話は「傷だらけの迷走」でした、勘違い。
前回に引き続き、バリアス7回。
冒頭は機能紹介から。
前回の描写から推測されましたが、どうやらバリアス7に搭乗していると、ファイヤーやブレイバーのように運転席でそのまま「実装」できる模様。…………たぶん、隊長だけが。
国際手配されていた死の商人・集信男が逮捕される。だが集が持ち込んだ特殊な毒ガス発生装置の行方が不明となっていた。車などに取り付け、速度が30km以上でスイッチオン、30km以下に落ちると毒ガスを噴霧し始めるその装置……仮に発生すれば、その毒ガスは数百人を楽に殺傷する! 乗用車に仕掛けた状態で国内に持ち込まれた毒ガス発生装置を追って、エクシードラフトは捜査を開始。
今回も、特捜手帳をアピール。玩具ギミックかと思われますが、メモリを接続して読み込む機能がついている模様。今で言う、USBか。
その頃、車による投身自殺をはかろうとしていた父子が、崖から飛び降りようとしていた所をパトカーに見つかり、つい逃走。倉庫街でエンジンブローしてしまい、たまたま逃げ込んだ工場に隠されていた車に乗り変えて逃走するが、それこそが、集が持ち込んだ、毒ガス装置付きの車であった……!
父子を発見した警官からの応援要請を受け、車の確保に向かうエクシードラフト。
「バリアス7とスクラムヘッドだ!」
と子供の台詞があるのですが、さっそく雑誌とかで特集組まれちゃっている模様。
父親の華麗なドライビングテクニックに、なかなか差を詰められないエクシードラフト。隊長がなんとなくサーチライトを浴びせて、車に取り付けられた毒ガス発生装置の存在に気付き、停車する。
「実はな、毒ガス発生装置はあの車に取り付けられていたんだ」
……って、何、その台詞(^^;
もはや、どうツッコんでいいのかもわかりません。
逃走の末、市街地を走る父子。
なんかもう、自殺したいのかなんなのだか。
そしてそこを、サラ金業者に見つかってしまう。いきなり、町中でリボルバーを取り出すサラ金だったが、エクシードラフトに気付いて慌てて引き上げる。
隊長ここで、急に毒ガス装置の事情を説明。それを聞いた父子は、「迷惑をかけずに死のう」と車を山道へと向かわせる。
「まずいぞ、あの父子は毒ガスの事を知った」
「人気のない所で車を止めるつもりだ」
って、所轄からの応援要請の時点で自殺するつもりな事は知っていた筈なのに、説明したのは誰か。
今回、新車に浮かれすぎたのか、エクシードラフト3人揃って、頭のネジが数本抜け落ちたような言動が連続します(^^;
本部からの情報で、逃走車を運転しているのが、朝倉宏35歳、元レーシングドライバーだと判明する。朝倉は1年前に人身事故を起こしてレーシングドライバーとしての地位を失い、更に賠償金による借金と、その踏み倒しによる失踪でサラ金業者と警察の双方から追われる身となっていた。
バリアス7とスクラムヘッドを引き離し、人気のない所でブレーキに足をかける朝倉。だが、高速モードでそれに追いつくバリアス7。
「待て、止まるな! 止まるんじゃない! 死ぬ勇気があるなら、なぜ生きようとしない!」
息子の未来まで一緒に奪っていいのか……? 助手席で「お父さんと一緒に死ぬんだ」と繰り返す息子……だが、その真意を見つめ直した時、朝倉は息子の為にも生き続ける決意を取り戻す。朝倉は再びアクセルを踏み込むが、車の燃料は残りわずか。毒ガス装置を取り外すべく、追いついてきたスクラムヘッドからキースがバリアス7に、バリアス7からレッダーが朝倉の車に、という二段乗り移り。
車の屋根から屋根はよくあるアクションシーンですが、同事二段乗り移りは珍しく、今回最大の見せ場。
予告で見せてしまったのは、勿体なかった。
朝倉の車に飛び乗り、毒ガス発生装置を外そうとするレッダーだったが、何を思ったのか、そこへ突っ込んでくるサラ金業者。銃撃を受け、ものの見事に撃ち落とされるレッダー。
先ほどの格好いいアクションが台無しになるのも構わずに、再びバリアス7に乗り込んだレッダーは、スピードの落ちた逃走車にアンカーを打ち込むと、ホバー機能で浮上、車を振り回す。
そのまま引っ張って走るならまだわかりますが、回転させるというのが激しく意味不明。
しつこくピストルを撃ちまくっていたサラ金はブルースとキースによって逮捕されるが、遂に毒ガス発生。レッダーはバリアス7のグレネード冷凍弾で車をガスごと凍結させると、ドアを破って父子を救助。最後はレーザーで車を木っ端微塵に破壊するのであった。
バリアス7の機能見せという事で、冒頭からクライマックスまで全力全開なのですが、シナリオの方は酷くて、ここまででも最低レベルの出来。演出も、もっと何とかしてほしかった。