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『仮面ライダー電王』感想4

◆第7話「ジェラシー・ボンバー」◆ (監督:石田秀範 脚本:小林靖子
ミルクディッパーにおいて愛理さんへのプレゼントは、
忘れ物
扱いで処理されている事が判明。
一応客が居るのに、店主はカウンターから出て本を読んでいたり、エプロンつけた(これが仕事という事らしい)良太郎がテーブルで夕食の鰻丼を食べだしたり、愛理さんも、たいがい「自由」。
「姉さんって、昔から、ちょっと……強引だよね」
「そう?」
やたら眠そうで愛理さんに特製スタミナ料理を食べるように言われている良太郎には、どうもウラタロスが頻繁に憑依している様子。
「良太郎の体を、勝手に使わない事! いい?! あんたがついてから、なんだか良太郎、疲れ気味だし!」
デンライナーの中で、ウラタロスに詰め寄るチャンプ。
相変わらず仲の悪いモモタロスもウラタロスに文句を言うが、
「てめぇ、わかりやすく無視しやがって。先輩の話聞いてんのか!」
「はい、これからもよろしくお願いします、先輩」
「なんだよ……わかってんじゃねえか。ま、頑張りたまえ」
あっさりと懐柔され、唐辛子入りコーヒーで眠らされる(笑)
ウラタロスはハナが食堂車を離れ、モモタロスが眠り込んでいる間に良太郎に乗り移り、
「僕と一緒に、夜空の釣りを楽しまない?」
遊園地でモテていた。
前回を受け、ウラタロスがひたすら好き放題。
単細胞のモモタロスと良い対比になっています。
翌日……知らないアパートの一室で目を覚ます良太郎。
携帯電話に収められた写真を見て、昨夜の放蕩三昧を知る。
慌てて女・斉藤優美の部屋を飛び出すが、それを階下から見つめる男の姿があった。怒りを見せる男・大林友也は、逃走時に階段から転げ落ちた良太郎が落とした財布(名前と住所付き)を拾う……。
デンライナーでは、戻ってきたウラタロスとモモタロスが大げんか。
眠りこけた所をハナに2発はたかれ、更に踏まれ、ここでもストレートを叩き込まれるモモタロスは、けっこうな被害者。
切り札である「乗車拒否権」をちらつかせるオーナーの前では、肩を組んで仲良しこよしを演じてみせるモモとウラであったが、オーナーが出て行くと再び揉めて、良太郎に止められる。
今回、食堂車には他の乗客が乗っている映像多し。また、オーナーの“旗を倒さないようにチャーハンを食べる”は、スポーツであった事が判明。
ナオミ「そういうの、スポーツマンシップに欠けますよ」
オーナー(スポーツだったのかぁ……!)
本人も、今日知ったようですが。
デンライナーを降りた良太郎はM良太郎となりイマジンの匂いに気付くが、商店街を飛ぶクロウイマジン(CV:事務長)との戦闘では、飛び道具を弾いて遊んでいる内に、逃げられる(笑)
契約者は斉藤優美である事が明かされつつ、クロウイマジンが特定の人間を「消去」する理由は不明、と契約者の望みを隠したミステリー展開。
一方、ミルクディッパーに自転車で乗り込んだ大林は、愛理さんのペースに巻き込まれそうになりつつもノコギリを振り回して他の客は退散。そこにケーキを持って三浦がやってくるが……あれ、愛理さん、三浦見て、嫌な顔した?(笑) 単に、「忘れ物」が増えるから?
そして電話を受けた良太郎も戻ってくるが、
「俺は元・優美の亭主だぁ!」
と殴り飛ばされる。
即座に良太郎に乗り移ったモモタロスが大林を殴り返そうとするが、良太郎に止められて帰還。良太郎に掴みかかる大林であったが、愛理に箒で頭をはたかれる。
「ここはライブラリーですよ。ちゃんと落ち着いて静かに話をしてください」
「は……は、はい」
「良ちゃんも、それぐらいでノックダウンされちゃ駄目でしょう」
「そんな事言ったって……」
しばらく話し合いの席が持たれたが、そこへ、消失事件の情報を持ってやってくる尾崎。べらべらまくしたてる尾崎を、愛理さん、華麗にスルー。尾崎の話にイマジンの関与を感じ取る良太郎だったが、良太郎が尾崎の話を聞こうとした事、尾崎の高笑い、それら色々混じり合って、遂に大爆発した大林がノコギリ振りまわして再び大暴れ。
「優美連れてこい! 話つけてやる」
と腹に巻いた爆弾?らしきものを見せつける。
……一応、こういうのには普通に悲鳴あげて反応するのですね愛理さん。
愛理のリアクションに関しては、どこまでぶっ飛ばしていいものか、作り手もまだ若干手探りの気配が窺えます。
外に飛び出して優美を探す良太郎は、クロウイマジンから逃げる優美を見つけて後を追うが、その前にクロウイマジンが立ちはだかる。ソード電王に変身するが、空中からの立体的な攻撃に苦戦するソード電王。電王、初めての苦戦のまま、次回へ続く。
石田監督は基本的に見せ方上手いと思うのですが、どうも遊びすぎるのが、好みと少々ズレる所。


◆第8話「哀メロディ・愛メモリー」◆ (監督:石田秀範 脚本:小林靖子
ソード電王、敗北、そしてデンライナーに退却。
前回のロッド含め、ここまで圧倒的だった電王ですが、フォームチェンジの要素が加わった事もあり、敵がやや強化されてバランス変更。
足に怪我を負った良太郎に代わり優美から話を聞きに行くというハナだったが……
「ハナさんだと……」
「なぁに?」
「優美さんと、喧嘩しちゃう、かも……」
チャンプ、良太郎から初のクリーンヒットを食らい、大ショック。
一方、ミルクディッパーでは優美を待つ大林がイライラと動き回っていたが、
「うちの良太郎は、人より倍、時間かかっちゃうんです。目的地に真っ直ぐ行けることが、少ないから」
愛理さんはもう慣れた模様。
結局ハナを置いて優美の元へ向かった良太郎はイマジンへの望みを聞きだそうとするが、失敗してしまう。そこで憑依したウラタロス、観覧車一周の間に見事に釣り上げる(笑)
優美の望み……それは、「結婚する筈だった人を忘れる」事だった。
その相手は、現在ミルクディッパーに立てこもり中の大林友也。半年前、二人は結婚式の当日に大げんかして別れてそれっきり。
だがそうなると、イマジンはどうしてビバルディの『四季』より「春」に反応して、人を襲っているのか……?
良太郎は優美の本心を聞き出そうとしつこく追いすがる。
その頃、やたら客で一杯のデンライナー食堂車では、帰還したウラタロスとモモタロスがまたもバトルスタート。前回からやたらにモブ乗客が多かったのですが、この乱闘シーンは確かにモブが居た方が面白く(食事が飛んだり、逃げ出したり)、2話がかりで演出が巧く効きました。この辺りはやはり、センスがいい。
それを見ながら、
「もういい……オーナに、追い出されちゃえ」
テンプルにいいパンチを食らったようで、ふてくされるチャンプ。
ブレイク! ブレイク!
ミルクディッパーでは、愛理が大林にコーヒーを出して、魔愛理空間に引きずり込んでいた。
「ゆったり構えてれば、星は自然と巡るんです」
豆がいい仕事をしているコーヒーを口にして少し落ち着きを取り戻した大林、愛用の大工道具で、ミルクディッパーの椅子の歪みを直し始める。
優美を追いかける良太郎が最も気にしていたのは、優美の「忘れたい」という言葉だった。
「本当に、忘れちゃいたいものですか。やなことがあったら、全部、その方が幸せなんでしょうか」
つっけんどんに良太郎から逃げ続ける優美だったが、
「僕、運悪い方なんですけど、経験的に今日って最悪の部類に入る予感があって……巻き込んじゃうと、悪いから」
という良太郎が土手を看板で滑り落ちてトラックに突っ込みそうになった所を思わず助けてしまう。
良太郎、経験則でその日のラック値がわかる事が判明(笑)
そんな二人の前に現れるクロウイマジン。その気配に気付く、ダブルノックアウト寸前のモモとウラ。クロウイマジンは良太郎を吹き飛ばすと、契約の最後の仕上げとして、優美がいつも身につけていたネックレスを引きちぎる。それは、優美と大林の思い出の品。結婚式の大げんかの日、大林が道路に投げ捨てたが、優美は捨てられずにいたもの。そしてネックレスから響く、オルゴールの「春」。
イマジンは「大林を忘れたい」という優美の望みを、「思い出の曲(に関わるもの)を消す」という、悪徳弁護士もびっくりの拡大解釈で達成しようとしていたのだ。
「忘れたいわけがない……」
呟く優美の目の前で、踏みつぶされて砕かれるネックレス。
「契約完了」
優美の過去を手に入れたクロウイマジンは行きがけの駄賃に良太郎を仕留めようとするが、砂状態のモモとウラが良太郎をかばい、良太郎を放って優美の過去へと飛ぶ。
ここで、散々喧嘩していたモモとウラが、同じタイミングで良太郎のピンチに気付き、砂のまま助けに飛んでくる、というのは良いところ。
「やっぱり、そうですよね……辛くても、忘れたくなんかないんですよね。大切な事を忘れてしまうのって、きっと……凄く辛い」
カードを優美にかざし、クロウイマジンの飛んだ時間を感知する良太郎。
ハナさんがふてモード続行中の為、良太郎単独で時間を読み取ったのは初。
「待ってて、下さいね。――変身」
“この瞬間”を、きちっと格好良く抜いて描いてくるのは、さすが。
「良太郎、俺で行くだろ、な?」
「ううん、ウラタロスで」
「な、なにぃ?」
「考えがあるんだ」
「やっぱり、適した釣り竿を使わないとね」
ロッド電王はクロウイマジンを追って過去へと飛ぶ――2006年7月24日(仏滅)、大林と優美の結婚式当日に。
式場では今まさに、新郎新婦による問題の大喧嘩の真っ最中。
派手な階段落ちを披露する、一部列席者達。そこへクロウイマジン、続けてデンライナーとロッド電王が現れ、ロッド用の新挿入歌(エンディングテーマ)。ロッド電王は空を舞うクロウイマジンを華麗に釣り、地面へと叩きつける。
「さーて、そろそろ」
モモタロス、代わって」
「待ってたぜ!」
「ええ? そんなぁ」
抵抗するが、フォームチェンジのボタン押されてしまうロッド電王(笑)
「カメにばっか、いい格好させられるかぁ」
上手い事二人のバランスを取りつつ肝心の所では主導権を握り、手綱をうまく操り始める良太郎。
「へへっ、たっのしぃ!」
考えてみれば、逃げられる→溺れる→ボロ負けする、と、この所いいとこなしだったソード電王、テンション上がる。
「さっきから密かに温めてた必殺技、俺の必殺技――パート3」
三連続斬りが炸裂し、クロウイマジンを撃破。
「最っ高!」
安定の、チンピラです。
過去に戻ってすぐ、ロッド電王の武器で道路に投げつけられたネックレスを回収していた良太郎は現在へと急ぎ戻り、そしてミルクディッパーにやってくる優美……。デンライナーから降車してミルクディッパーの床に滑り出た良太郎はネックレスを渡そうとするが、その前で、大林が腹に巻き付けていた物を取り出し、優美へと手渡す。それは爆弾などではなく……新しい揃いのネックレスだった。
「半年もかかっちまったんだよ……新しいの造るのに」
かくて面倒くさい二人は復縁し、ミルクディッパーはいつもの平穏を取り戻す……。
常に良太郎の手助けが最重要なピースになるのではなく、ちょっとしたきっかけとなった後、当事者の行動が人間と人間の繋がりを良い方向へ変える、というのをはっきり描いたのは実に良かったところ。
閉店後の店内で、姉に話しかける良太郎。
「姉さんも……」
「ん?」
「姉さんも、忘れない方がいいよ……きっと」
「何を?」
「この望遠鏡の事、思い出してみない?」
「思い出すって……いったい……」
前回から意味ありげに強調されていた、店内に置かれた小さな望遠鏡を見つめる愛理は、不意に涙をこぼす。しかしその理由は、わからない。姉の姿に慌てて、今の話は無し、と誤魔化す良太郎。
果たして、愛理は何を忘れているのか……?
「忘れたい」という優美に良太郎としてはかなりしつこく食い下がり、「なによ、あんたも忘れたい事があんの?」と聞かれて、「いえ……ちょっと」と言葉を濁していたのが、愛理さんが絡んでいた為だった事が判明。天然悪魔の愛理さんの背景に物語を広げつつ、ここまで手が回っていなかった、良太郎から愛理への愛情、というのを、普段とちょっと違う良太郎の姿を見せる事で鮮やかに入れてきました。
モモタロスとウラタロスの関係も形となり、更に両者の扱いの呼吸を掴みつつある良太郎、と内容の詰まった好編。
脚本の巧さもさる事ながら、演出面でも、平成ライダーの中核を担ってきた二人(長石多可男、石田秀範)が、物語を完全に軌道に乗せました。
そして、夜の街ではまた新たなイマジンが契約を求めていた――「おまえの望みを言うてくれ。どんな望みも、かなえたる」
世紀王・てらそままさき、関西弁で降臨!
失意のチャンプは、果たして再び立ち上がる事が出来るのか?!
唸る鉄拳、舞い飛ぶコーヒー!
時の列車デンライナー、次の停車駅は、仏か――修羅か。
次回、「死線! 燃えろフラワー必殺拳!!」
こいつは泣けるで!
(予告は本編の内容とは異なる場合があります)