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『特捜ロボジャンパーソン』感想29

先週分。
◆第34話「激闘にさよなら」◆ (監督:蓑輪雅夫 脚本:宮下隼一/井上一弘)
落下した未確認飛行物体を調査していたジャンパーソンは、自分を見つめる少年と出会うが、走り去られてしまう。
「ここはどこ……? 僕は、誰……?」
記憶のない少年は、帯刀の乗った車と接触。車が通りすがりの暴走族に襲われたところ、突然、手の中に銀の銃を取り出して暴走族を撃退した事から、その不思議な能力を帯刀に目を付けられる。
「こいつは驚いた。今の、どうやったんだ……坊主」
リオという名前だけを思い出した少年を連れ帰った帯刀は、リオの失った記憶を読み出す装置だと偽り、リオの両親らしき男女をジャンパーソンが撃ち殺す、という捏造映像を見せ、リオをジャンパーソンへの刺客に仕立てあげる。
「極悪非道の殺人ロボットだ」
この世界のロボットの人権について考えた時には、微妙に、間違っていないかもしれなくて否定しづらい。。
ジャンパーソンを誘き出すべく帯刀の差し金で、警視庁に納入される新型の警察ロボットを襲撃するリオ。警官ロボットを無残に破壊したその時、風を切るJPカード!
「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス!」
親の仇だと誤解するリオに撃たれたジャンパーソンは、その不思議な能力を目の当たりにしリオをサーチするが、表示されたのは「正体不明」の4文字。
……JPサーチも段々、アバウトになってきました(笑)
どのぐらい本気出していいかの判断基準がサーチ頼りのJPさんは困るが、突如、頭痛に苦しみ出すリオ。帯刀がビルゴルディに変身してジャンパーソンを攻撃するが、アールジーコとガンギブソンが救援に入り、ジャンパーソンはジェイガリバーを召喚すると、リオを回収して撤退。
どういう仕組みか不明だったビルゴルディですが、脚本と演出の勢いで、その場で「変身」できる事になりました。
JP基地でのリオの詳しい調査の結果わかったのは、リオは人間でもロボットでもなく、そもそも、その構成分子が地球上のものではない、という事だった。恐らく落下した未確認飛行物体は宇宙船であり、リオは、地球人の少年に擬態した宇宙生命体なのだ!
…………前回の今回で、宇宙生命体とか、どうしてこうなった(^^;
気がついたリオは再び銃を取り出し、ジャンパーソンらの説得を振り切るように基地内部で銃を振り回すが、再び頭痛に苦しみ出す。更に脳内に響く「早く戻るんだ、戦場に。おまえは戦士なんだぞ、リオ……」という謎の声。基地を飛び出したリオを追うJPとGGだったが、一足違いでリオは帯刀秘書ズに回収されてしまい、秘書ズにそそのかされて再びジャンパーソンに銃を向けるリオ。
「だからあん時、始末しときゃ良かったんだ!」
ガンギブソン、火に油を注ぐ(笑)
ジャンパーソンの制止を振り切ってホーミングバレットを放ったガンギブソンだったが、バリアで跳ね返され、見事な倍返し(流行語)。
気絶したリオが譫言で呟いていた「もう戦いたくない……」という言葉にその本心を感じ取っていたジャンパーソンは、ジャンデジックを捨てるとノーガードでリオへと歩み寄り、彼を説得。戦いを否定する自分の本心に目覚め、記憶を取り戻すリオだったが、その時、風を切るビルゴルディカード!
表面に刻まれた文字は、


Billgoldy
FIGHT FOR EVIL!

凝ってるな、総裁(笑)
「やはりとどめは、このオレが刺さねばならんようだな。役立たずは消えろ」
ビルゴルディはリオを撃ち、ガンギブソンがビルゴルディを食い止めている内に、負傷したリオを助けて倉庫の片隅に横たえるジャンパーソン。
リオの正体はやはり宇宙人であり、戦争の続く星から逃げてきた、宇宙の逃亡者であった。
「やっぱり、ここも同じだった。争いの無い世界なんて、きっとどこにもないんだ。……どこにも」
「そんな事は無い! いや……あるものか。俺が、俺たちが必ず、平和な世界を作ってみせる、必ず」
「本当に……?」
「ああ」
「嬉しいな。やっと夢がかなうんだ、やっと。ジャンパーソン……」
地球の環境に順応できなかった影響もあり、力尽きるリオ。
リオを横たえるところで音楽を止めて、上からのカットにしたのは良かった。
「おのれ……ビルゴルディ!!」
怒りのジャンパーソンは戦場に戻るが、今日も二人を蹴散らす魔王ビルゴルディ。しかしここで、前回の戦いを踏まえて密かに特訓していたと思われる、JP&GGのコンビネーションアタックが発動。
前転したと思うや、ビルゴルディの足首を押さえるガンギブソン。足の止まったビルゴルディとジャンパーソンが、ノーガードで殴り合い(笑) そしてガンギブソンが足下からひっくり返した所に、JP&GGの、ダブルデストロイヤーキック!
銃を構える二人に対し、ニーキックミサイルの発射態勢に入るビルゴルディだったが、その時、
「ジャンパーソン、合体だ!」
飛んできたアールジーコが変形し、ジャンデジックと合体。新兵器・ジャックキャノンへと姿を変え、炸裂した閃光はニーキックミサイルごとビルゴルディを飲み込み、吹き飛ばす。
魔王ビルゴルディ、超高速の失権で、よろよろ撤退(^^;
やはりこの世に、ラスボスは一人で充分!
アールジーコの変形合体は、リオを回収した際の修理シーンで自称“平和大好きの偵察ロボ”が「バスターモードつけちゃうからな、もう!」という台詞で一応伏線にはなっているのですが、凄くてきとー。明らかに直前のコンビネーションアタックの方が演出にも気合いが入っており、非常に雑な新兵器&新必殺技となりました。
まあそもそもジャンパーソン自体が全身武器で、衝撃の新兵器がどうこう、という作品ではないですが(^^;
それはそれとして、やっぱり仕込んでいたよ三枝かおる!
停戦監視の名目でゲリラとか吹き飛ばす気満々です。
愛と平和とジャスティスです。
ラスボスの更なる本気の前に、言い訳できない完全敗退してしまったビルゴルディですが、こんなすぐにこの展開になるなら、魔空空間の時にジャックキャノンで倒してしまっても良かったような。というかこれは、造形と撮影が間に合わなかっただけで、本来そういう予定だったのではないか、というレベル。
正面作戦で圧倒できる筈のビルゴルディがリオを利用する意味が全く描かれていませんでしたし、今回のエピソードがお披露目し損ねたジャックキャノンをお披露目する為に急遽増補した回、だと思うと、32話の強引すぎた逆転劇にも納得がいきます(^^;
帯刀龍三郎の次回作にご期待下さい!
背景事情への推測はともかく、概ねろくな事が無い、宮下+の連名脚本にしては、それほど酷くはありませんでした…………たぶん。
正直、33話が凄すぎて、面白いとか面白くないとかの感覚が一時的にマヒした状態で見たため、感情の起伏の薄い感想となっております(^^;
次回、女子高生ロボット……って、今度こそ濃厚な扇澤脚本の匂いが(笑)