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2013年を振り返る:SF編

今年のベスト1は、『キリンヤガ』(マイク・レズニック)。

キリンヤガ (ハヤカワ文庫SF)

キリンヤガ (ハヤカワ文庫SF)

西洋文明に飲み込まれゆくアフリカの少数民族が、その文化的伝統を守る為に、小惑星へと移住して独立したコミュニティを運営していく姿を通して描かれる、寓話にして宗教小説にしてユートピア小説。
SFの手法/機能の一つである、“近未来を舞台にする事によって「現代」をノスタルジーの対象として描く事を可能にする”という特性をうまく活かし、失われゆくものへの賛歌と、失われていく事の自明とを共に表現し、個人と伝統の在り方を問うた名作。
連作短編形式で読みやすく、寓話的な要素も強いので、かちかちのSFは苦手、という方にもお薦めできる一冊。
あと短編集『フェッセンデンの宇宙』(エドモンド・ハミルトン)の文庫化を知り、ようやく「向こうはどんなところだい?」を読む事が出来ました。評判に違わぬ逸品。
その他に読んだ長編は今年は微妙なものが多かったのですが、『キリンヤガ』がとにかく良かった。