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『烈車戦隊トッキュウジャー』感想16

◆第16話「危険な臨時烈車」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:會川昇
扉をくぐるとそこは、スパリゾートアイランドでした。
子供達の願望がちょっと中年ぽくないかと思ったのは、私のイマジネーションが荒んでいるからでしょうか。
シュバルツはハンマーシャドーをクライナーに接続する事で、乗せた者の願望を具現化する“夢の烈車”を作り出し、子供達をさらっていく。その目的は、願望を叶えさせるだけ叶えさせた後でそれを破壊し、一挙に大量の闇を生み出す事!
15話にして初の、シュバルツ様主導の作戦だけに、えぐいハンマーシャドーの能力を、よりえぐく利用。先頭車両で待ち構えるハンマーシャドーが、とてもホラー。
車輌を移ると別の空間に、という形で、伝統と信頼の魔空空間ネタと電車を綺麗に接続。ボタン一つで侵入者を屋根から排除できるクライナーの仕様には、シュバルツ様の割と濃い趣味性を感じます。
後半、カグラを追い詰めるも助けにきた3人の銃撃を受けるシーンで、撃たれっぱなしになりそうな所を、途中から剣で弾いているのが、シュバルツ様格好いい。
なおこの時の、助けを求めるカグラの「ミオちゃん! ヒカリ、ライト!」という叫びには、カグラ内部のリアルな序列を感じずにはいられません。
ライトはサブライターからするとどうも動かしにくいようですが、大和屋さんがとりあえず腹ぺこキャラを強調した結果、この4話ですっかり、胃袋脳になりました。脳が二つあるので、イマジネーションが強いのかもしれない(あれ?)
以前に、“イマジネーションを失った少年”を描きましたが、今回は“夢見るばかりでいられない年頃の少女”が登場。少女視点だとトカッチとカグラは「え? なに? この駄目な大人の人達」という気がしないでもないでもないのですが、その辺りは、「イマジネーションって素晴らしい!!」でやや強引に誤魔化しました。
ただ、このアプローチなら単純にイマジネーション礼賛するよりも、現実と折り合いを付けだす年頃だけど、大人になっても夢を見続ける心は大切……という感じでも良かったと思うのですけど、カグラとあまり身長が変わらない為に女の子の年齢設定が今ひとつ掴めなかったのですが、どのぐらいの設定だったのだろう……?
個人的には中学生ぐらいに見えたので少し違和感を覚えたのですが、小学校高学年ぐらいなら、今回の展開で納得なのですが。
作品コンセプトなのでデリケートな所もあったのでしょうが、もう少しポジティブすぎない部分にも踏み込んで欲しかったかなぁ。
滑り台を降りたらポリスレッシャーが見えた、という展開そのものは、カット的には好きですが。
一方で、
「アオイちゃん。……イメージして。私達の勝つところっ」
というのは、トッキュウジャーというのはやっぱり、そういう戦隊なのだな、と。
ヒーロー物の根源的な部分を意識的に設定に取り込んだところで、今作の好きな部分であります。
その流れで見ると、少女は“大人と子供の端境期”というより、“まだまだ子供でいいんだよ”という年齢設定で、トカッチ夕陽に死す回のアレンジと見た方がいいのか。
今回は、前半でクローズ相手の戦闘シーンはあったものの、作品として初の乗り替え変身無し。前回、真っ正面からトッキュウジャーを打ち破ってなかなか強かったハンマーシャドーは合体攻撃であっさり撃破するも、超トッキュウオー相手にも善戦。最後は分離再合体空中攻撃からの必殺技で撃破しましたが、ここまで割とイマジネーション無双だったトッキュウジャーが、新展開を前に苦戦を強いられる形となりました。
というわけで次回、トッキュウ6号登場。
予告見る限りワイルド&クールという感じですが、トッキュウジャーになれるという事は、立派に頭の配線が狂っているのか。
レインボーパスを強調した所で、5人と新戦士の“トッキュウジャーになれる”理由をどう合わせていくのかなど、色々と注目。
あと今回、新しい変身アイテムがらみで、レインボーライン上層部の存在が匂わされたのは気になるところ。……まあ、その辺りの組織的背景はすぱっと無視される可能性もありますが(^^;


余談:OPでライトが線路の上に立っているシーンで、背後の電柱?に桃・青・黄・白・緑・橙の色がついていて、美術による伏線か、単にもともと付いていたものかと考えていたのですが、6号がオレンジ色なので、どうやらこれは意図的な仕込みか。
黄色と近いので橙はどうかと思っていたのですが使ってきたので、いよいよ、桃色のカグラがピンチ(笑)
まあ、ピンクはRGBで言えばグリーン落とせば紫になるので、レインボー的には紫担当であったという解釈は成り立たない事もない事もないかもしれないまちょっと覚悟はしておけ。