はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2019〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『侍戦隊シンケンジャー』感想2

◆第3話「腕退治腕比」◆ (監督:諸田敏 脚本:小林靖子
本日も赤い鎧の人は酒飲んでぐだまいていた。
仕様です。
朝稽古に寝坊した上に態度も悪く、殿から「実力が一段劣るこの出来損ないの○○野郎」(お好きな言葉をあてはめて下さい)と容赦ない叱責を浴びた千明は、屋敷を抜けだし、友達とゲーセンへ。
友達に「卒業式も来ねえし」という台詞があり、高校を強制退学させられて志葉家に軟禁されているわけではなく、一応、卒業はしている模様で、ちょっと安心しました。
そこへアヤカシが現れ、殿が来る前にぱぱっと片付けてやる、と変身する緑だったが、伸縮自在の腕から繰り出される攻撃に苦戦し、戦闘に巻き込まれた友達が怪我をしてしまう。
「俺の力が足りな」
「違う。おまえが友達と会ったせいだ」
友達が入院する羽目になったのは、過去の人間関係と訣別しなかったからだ、と千明をばっさり切り捨てる殿。
毎シリーズ案配の問題になるメンバーと社会との関わりですが、周囲の人間を巻き込まない為にそれまでの過去を捨てるのが侍の覚悟、と「侍」を一種の特殊な職業と置く事で、完全に切り離す路線。
シンケンジャーが堂々と本名を名乗るのは、それが己の存在を証明する、唯一のものだからなのか。
今作、「現代で戦う侍」「文字の力で色々と出来る」など、基本設定からはもう少しコミカル寄りの作風も有り得たかと思うのですが、むしろハード路線なのは、ちょっと興味深い。
明日までにアヤカシの地中パンチを破れなければ契約解除だと宣告を受けた千明は屋敷を飛び出し、まんが喫茶でいじけていたが、ゲームを遊んでいて対策を閃き、一夜漬けの特訓開始。そして殿も、ひとり庭でアヤカシの攻撃を破る策を講じていた。
「おい丈瑠、今日から俺は、1人で戦うからな」
再び腕アヤカシが登場し、遅れて現れた緑は直接対決。アヤカシの伸びるパンチに対して、ダッシュで逃走。パンチの追撃をダッシュで振り切るとぐるりと一周し、赤の介入もあり、アヤカシ本体を殴らせる事に成功。更に腕が絡まって元に戻せない内に、シンケン丸・木枯の舞で見事にアヤカシを撃破する(今回、各人のシンケン丸による属性範囲攻撃を披露)。

巨大化したアヤカシに対して単独で立ち向かおうとする熊折神だったが、殿、強引に合体発動(笑) 巨大化状態で放たれた地中パンチに対し、殿は拳に込められた殺気を読むと、見切りを発動して地中からの攻撃を回避し、アヤカシの腕を断ち切ってみせる。
……千明、頑張ったのに(涙)
シンケンオーは腕アヤカシを一刀両断し、一件落着。一か八かの作戦だった自分と比べ、完璧に敵の攻撃を打ち破った殿を認め、膝を付く千明。
「丈瑠! いや、殿。これからも一緒に戦わせてくれ!」
「……誰も、辞めさせるなんて言ってない」
……殿、ホント駄目な子。
1話で「忠義とか家臣とか時代錯誤」とか言っていた割には、屋敷でナチュラルに一段高い所に座ったりしているなど、殿は殿ポーズ取る以外で他人と関わり方がわからない辺りの、素晴らしい殿ぶり。
かくして殿のコミュニケーション能力は全く進歩しなかったが、千明の帰参はかない、一応、丸く収まるシンケンジャー
(ぜったいあいつを越えてやる。ぜったい)
そして千明は、いつか侍として殿を上回る事を心に誓うのであった。
なんだかんだで、だったら辞めてやる! という方向には行かない千明は、負けず嫌いを発揮して殿を心のライバルに指定。……まあ、招集かかった時点で過去を捨てさせられるらしいので、脱退して家に戻っても部屋とか無いのかもしれず、いつの間にか戸籍とかも抹消されていて、クビにされたらリアルに路頭に迷うのかもしれませんが! なんと壮絶な、侍の、覚悟……!
また今回、アヤカシは定期的に三途の川に浸かって水分補給しないと、人間界ではひからびてしまう、という描写が入り、敵の撤退理由が基本設定として組み込まれました。物語都合で好きに使えるのに変わりはないですが、無いよりはあった方が概ねいい。


◆第4話「夜話情涙川」◆ (監督:諸田敏 脚本:小林靖子
やたらに皆の悩み相談に乗りたがる流ノ介、
「あのさ……うざい」
茉子にバッサリ両断される。
その頃、三途の川ではドウコクや太夫から変態呼ばわりを受けるアヤカシが登場。それは多数の人間を雑に泣かせるよりも、1人の人間に重く悲しい涙を流させる方が増水に効率的だと判明し、骨のシタリが呼び寄せた、性格の悪いアヤカシであった。
このアヤカシが特別性格悪いというより、ドウコクの下にすぐやってきた連中が、世紀末暴走集団脳な感じも若干。
ここでドウコクに「生きも死にも出来ずによ! ここに居るしかねえ、おれたち外道衆の悔し涙でなぁ!」という台詞が有り、外道衆が三途の川に居るというのは実際、生と死の中間の存在という事の模様。
人間界へと這い出た波アヤカシは神社で出会った野球少年とある「約束」を交わし、シンケンジャーの攻撃を受けるとすぐに撤退。5人は手分けして少年を探し、流ノ介と茉子が接触するが、すげなくされてしまう。
少年が帰宅してすぐに素振りを始める姿を見て、自分が歌舞伎の稽古に励んでいた子供時代を思い出し、またも嗚咽する流ノ介。その姿と、今朝からのおかしな言動に、茉子は流ノ介がホームシックなのでは、と指摘する。
「居るよねー。自分がへこむと逆の行動に出る人」
容赦ないツッコミを受け、最初は否定したが、滑り台で膝を抱えながら、めそめそとそれを認める流ノ介。
「やだ、やめてよ。あたし、そういう弱ってる奴、駄目なのよ」
「わかってる! 思いっきり罵ってくれ! いや、殴ってくれ!」
脱ぐのが癖になりつつあったり(3話)、劇中の変態分が、流ノ介に集中しています。
「だから…………んーーーもう、馬鹿! そういうの、助けたくなっちゃうじゃない」
「あ……え、あ……」
ストレートな抱擁に、硬直する流ノ介。
戦隊としては、序盤から「男女」を意識させる展開は珍しく、かつ割と大胆な演出か。
弱っている男を放っておけない茉子は少年を夜通し見張る事になった流ノ介の為に自ら夜食を作り……志葉家の台所を危機に陥れる。
オリジナリティ溢れるチャンバラ料理を見て、
「凄いなぁ……料理できる人っていいなぁ」
ことはも、激しく駄目だった。
「アレ……食うのか? 流ノ介、死なないだろうな……」
「さぁ……」
思わぬ事態で、殿と千明、ちょっと距離が縮まる(笑)
翌朝、近所の人に目撃されたら通報されそうな感じで公園のベンチで一晩過ごした流ノ介と茉子は、早朝に家を出て行く野球少年を目撃。少年は神社に野球道具を捨てるとアヤカシを呼び、神社の屋根からダイブして足を痛める。
「大切なものを捨てれば、もっと大切なものが戻ってくる」
そうアヤカシに吹き込まれた少年は、野球が出来なくなる事で去年死んだ祖父が生き返る事を望んだのだが、勿論それは真っ赤な嘘。少年の涙が三途の川を増水させ、流ノ介と茉子は怒りの変身。青と桃の同時攻撃でアヤカシを撃破、巨大化後はテーマ曲と共にシンケンオーが一刀両断。
アヤカシの方から、「人間の涙で三途の川を増水させるのだ」的な活動目的の自己申告があったのですが、2人がちゃんと聞いていたのかどうかは、今ひとつ不明(^^; ここまで3話、ただ大雑把に暴れているだけだったアヤカシの行動に変化がついたのは良いので、今後も色々とやってほしい。
それにしても、この程度の性格の悪さで「変態」呼ばわりな外道衆は、物凄い脳筋集団の予感。……ドウコクの下に似たような部下ばかり集まっているというか。OPにもう1人、幹部の姿が見えるので、策を凝らすのはその登場待ちか。
最後に殿が、ベンチからチームメイトを応援する少年の思いを元に、文字力で一瞬だけお爺さんの姿を見せるというアフターサービスを行い、一件落着。殿、距離感遠い相手には、洒落た気遣いも出来る子(笑)
抱擁→手作り弁当→密着、ですっかりその気になった流ノ介は茉子の手を包み込み、外道衆との戦いについて熱く語るが、
「そういうの、うざいから」
ばっさりと袈裟斬りにされる。
青「あの優しさは?」
…………今回に関しては、流ノ介は悪くないと思います。
緑「立ち直った男には、興味ないんじゃない?」
黄「茉子ちゃんは、困った人の天使なんやわ」
天使なのか悪魔なのかはともかく、ことはが物凄く駄目な感じに洗脳されているので、早く修理した方がいい。
今回、茉子に対して、ことはが「茉子ちゃん」、千明が「姐さん」という呼称である事が判明したのですが、殿には何かと反抗的な千明が、ナチュラルに茉子を自分の上に置いている辺りに、野生の勘を感じます。これで呼称が確定していないのは、茉子→殿か? ここまで直接呼んだ記憶が無い。
立ち上がりのキャラ話が回り、流ノ介が滑り気味のコメディリリーフとして定着。二枚目ポジションが力強くコメディリリーフに置かれる、というのはちょっと珍しいでしょうか。「残念」というより「変態」だったり、新たな地平を目指して雄々しく羽ばたかんとする勢いです。
実は今回、クライマックスでさしていい所を見せているわけでもないので、あまり可哀想になりすぎない内に、見せ場を作ってあげてほしい(笑)
次回、5話にして何か凄いの出てきた。