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『魔法戦隊マジレンジャー』感想33

◆Final Stage「伝説への帰還〜マージ・マジ・マジェンド〜」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:前川淳
最終回、OPはいつも通り。
絶望の未来でン・マに立ち向かうマジレジェンド(やられ役)だが、必殺技を吸われ、槍を壊され、散々に殴り蹴飛ばされて、あえなく分解。デザインは好きなのですが、終盤、一切役に立たなかったなぁ……。
前年の『デカレンジャー』がロボットの比重が高めだったので、今作は生身推し路線だったのかとは思われますが、キングにしろレジェンドにしろ、デザインは良いのに終盤にこれといった見せ場が与えられなかったのは、残念。まあ突き詰めると5人が変身合体した姿なので、そもそものロボ分が薄いのですが。あと、中身空っぽのトラベリオンは、キングかレジェンドと合体すると信じていたのに、しなかった!
魔力が吸われ、スーツに顔出しの姿となった5人は、絶望に打ちひしがれながら、一時身を隠す。そんな中、出撃前に父としていた事を問われ、フェイタルブレードについて語る魁。
「魁、父さんは自分だけじゃない。お前の事も信じてたんじゃないのか?」
それを聞き、魁を励ます4人、割と立ち直り早い。
「さあ、奇跡を起こそうよ」
「奇跡は起こらん」
だが、わざわざ小さくなったン・マがそこへ現れ、闇の中に咲いていた花を踏みつぶす。末弟の力を信じ、魁の前に立つと赤色ン・マ光線をバリアで必死に防ぐ4人。


――おまえは、おまえの勇気を見つけろ。その時、おまえは本当に強くなれる――

兄姉の姿、父の言葉を胸に、剣とダイヤルスティックでフェイタルブレードの構えを取る魁。
「わかった。わかったよ父さん。俺の勇気が何なのか。勇気が何の為にあるのか。俺の勇気は、未来を掴む為にある! 自分で自分の未来を手に入れる。そう願って、前に進む事が勇気なんだ!」
最強勇気の剣に覚醒した魁は、連続攻撃でン・マの頭を割ると、炎の剣を突き立てて呑み込んだ時間を吐き出させる。そにれよって現在への帰還に成功した5人にン・マの反撃が迫るが、砕け散る触手。それは、ン・マに魂を喰らわれる寸前、体を粒子化させて魂の花園に身を逃した、天空大聖者マジエルの魔法の効果であった。
「私を誰と心得る。天空大聖者にはこれしき、当たり前じゃ」
リンとスノウジェルが得意満面でマジエルの力を解説し、更にそこへ帰還する母。その背後には、何故かスフィンクスの姿が! 粛清された筈のスフィンクスは、バンキュリアの不死身の力で生き返り、インフェルシアに帰還。説得に応じぬダゴンを始末し、勇気に希望を見いだし、新たな可能性を探る者として、インフェルシアの実権を握ったのだった。
……ダゴンマジレンジャーとまともに戦う事が無いまま、内ゲバでリタイア。
「インフェルシアは、あなたが望む闇の世界ではありません」
「私達が変えてみせます」
ここに来て、まさかのクーデター。
ナイとメアはクイーンバンパイアの力でサンジェルとブレイジェルを生き返らせ、ついでにスモーキーも甦り、もう、大団円の為には何でもあり展開(笑)
一応、スフィンクスが粛清された時に、吹っ飛んできた巨大な眼鏡の後ろでナイとメアが悲痛な表情をしているという描写があり、心境の変化は読み取れない事もありません……が、まあ、かなり無理はあります(^^; 何が一番無理があるって、天空聖者はともかく、神まで甦らせるクイーンバンパイアの不死身の力がどれだけ強力なのかという事ですが。
ただ、これまでかなり無理矢理にでも出番を作っていたバンキュリア(ナイとメア)が前回は全く出番がなく、ステルスになっていたのは、ちょっと巧い所。
「真の闇の力を味わわせてくれる。叫べ、苦しめ、恐れるがいい……!」
巨大化したン・マに対し、家族の力をぶつけろ、というマジエルの助言に従い、一堂に介した8人は揃い踏みで変身し、OPをバックに、8人、次々と名乗り。

「勇気の絆が未来を開く! 我ら、魔法家族! 魔法戦隊・マジレンジャー!!」

8人の絆の力はン・マの光線すら跳ね返し、合体魔法・大家族光線は、ン・マの胃の容量を凌駕していく……!
「な、なんだ……この私が喰らい尽くせぬとは? なんだこの光は?! なんなのだ、魔法とは……!」
「教えてやろう! 魔法、それは――」
「「「聖なる力!」」」
「魔法、それは――」
「「「未知への冒険!」」」
「魔法、そしてそれは――」
「「「勇気の証!」」」
「溢れる勇気がある限り、魔法も無限! いくら吸われようが、決して尽きる事はないんだ!」
それにしても今作、結局、インフェルシアはインフェルシアで魔法使いの事をよく分かっておらず、誰も「己を知り」「敵を知り」していない事が判明してしまいました(笑) 登場人物が全員、力に溺れすぎだ……!
都市上空で展開する魔法使いの戦いは人々の目にとまり、魁を応援する山崎さん。結局ほんの序盤しか使われませんでしたが、ここで「有明の月」に触れてくれたのは嬉しかった。
「これが満たされるという事か……満ちていく、満ちていくぞぉぉぉっ!!」
大家族光線を喰らい尽くそうとした絶対神ン・マは、無限の光を吸収しきれず、満腹になって爆死。
「「「「「「「「チェックメイト!!」」」」」」」」
究極の虚無と飢餓はここに消え去り、絶望の未来は打ち砕かれた。
「家族の愛が、三つの世界に降り注いでおる。これは、生きとし生けるもの全ては、家族であるという、魔法のメッセージじゃ」
マジエル様が、カメラ目線で締めて、決着。
最後のカメラ目線は、ラストでメタにメッセージを送るという、ここで曽我町子だから許される芝居。
――1年後。
今日はインフェルシア戦勝記念日、という事で食卓を囲む小津家。
サラダを並べる兄者は……江里子さんとは、続かなかったのか。
ヒカルと麗は、人間界ではなくマジトピアで暮らしている事が判明。そう来たか、とちょっと驚きましたが、よくよく考えると麗、女優になってちやほやされるのもいいかもと夢見ている家事手伝い、なので、いっそ、その方がいいのか(笑) 天空聖者と地上人の寿命の問題もあるので、もしかすると天空聖者アクアジェルとかに昇仙済みなのかもしれません。
麗が嫁に出た事で少しは家事をするようになったのか芳香は卵焼きを机に並べ、ボクシング界に復帰した翼は試合を控えてトレーニングに余念が無かった。そして魁は――
記念日なのになかなか戻ってこない、と家族はインフェルシアに連絡を取り、スフィンクスの指導の下、何やら再建工事中のインフェルシアの様子がちらっと。……まあインフェルシア、どこかの誰かの手で、冥獣人大殺戮されましたし、どこかの誰かの手で、ン・マ様の一部ごと国会が大崩壊したしなぁ。
その時、ドタバタとした物音と共に、父親のコスプレ姿に身を包んだ魁がようやく帰宅する。そう魁は、地上界とインフェルシアの架け橋になる、と地上親善大使としてインフェルシアで生活をしていたのだ。可能性に溢れた、みんなの未来を、掴む為に――。
……山崎さんには、捨てられたのか。
最後は、家族写真をぱちりでエンド。おまけコーナーの所だけメイン6人の顔カットで、EDは普段通りそのまま。90年代でも既に最終回のEDは後日談特別仕様にしている場合が見られるので、00年代ではかなり珍しいでしょうか?
とにかく大団円、という最終回。
フェイタルブレードの話を聞いた途端に勇気を取り戻す4人とか、インフェルシアが離脱した途端にやたら狼狽して物凄く小物と化すン・マ様とか、色々と唐突感は否めないのですが、とにかく大団円。
前回がテーマ的に『マジレンジャー』なるものの集大成だったとしたら、今回は人物や用語的な要素をまとめました、という感じ。丁寧な展開とは言いにくいですが、やる事は大体やり尽くしました。
インフェルシアとの和解(というかハト派クーデターによる全面降伏)という要素は必要だったのか少々疑問ですが、“陽性の戦隊”として明るくまとめた、という所か。バンキュリアの収め所が無かったし。
最終回にばたばたっと敵味方が手を取り合う、というのは(一応、伏線があったといえばあったけど)良くも悪くも、キッズアニメの最終回のような雰囲気(あくまでイメージの話)。部分的な共闘などはあっても、敵対勢力を叩きつぶさずに終わる、というのは戦隊としてはかなり珍しいでしょうか。
全体として、明るいカタルシスを第一とした作品としては、収まる所に収まりました。
テーマや構成に関する不満は途中でだいたい語ったので、改めては特に無し。キャラクターの話や、他に思いついた事があれば、後でまとめた際に総括で触れようと思います。
これにて、魔法家族の戦いは決着。
感想、お付き合いありがとうございました。
…………あ、馬。