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『FLASH』第19話「ウェルズ博士の正体」(「Who is Hrrison Wells?」)感想

バリー達は意を決してシスコとケイトリンにウェルズ博士への疑念を伝え、ジョーとシスコは休暇を使って、かつてウェルズ博士が婚約者と暮らしていたスターリング・シティへと、15年前の事件を再調査に向かう。その間にエディと即席コンビを組む事になるバリーだが、接触した他人の姿を写し取るメタヒューマンと対決する事に。そして、ケイトリンはどうしてもウェルズ博士を疑えずにいた……。
ジョーとシスコが再びコンビを組む一方で、バリーとエディが共同で捜査に当たる事になり、いつもと違う組み合わせで話を展開するだけで面白いという、キャラクターの積み重ねが大きな魅力。
ジョーとシスコはスターリング・シティで現地の警察に協力を求め、何故かキャラクター名のテロップが出ると思ったら、バリーの事を知っているコラボヒーローでした。
「私が、ブラック・キャナリーだからよ」
毎度の事ながらコラボヒーローの説明が無いのは困惑する所ですが、そこを割り引いても面白いので、もう、割り切りました(笑) 私は全然わからないですが、コミックファンの方だとある程度、ドラマでの設定は別にして、「ああ、のキャラかー」的な感じで楽しめるのでしょうし。
……そしてまた、便利な改造屋として扱われるシスコ(笑)
シスコはスターラボ辞めても、流しの改造職人として「貴方の装備を強化します」の売り文句でこの世界を渡っていけそう。
一方ウェルズ博士の助言により、「事件の始まり」を追うバリーは、変身メタヒューマン・フェイスシフター(仮称)とおぼしき男を見つけだすが、追跡中、エディに変身したフェイスシフターが警官を撃った事で、その犯人とされたエディが拘束を受けてしまう。
「触られないように気をつけろ」
「それと猛スピードを出すところ見られないようにね」
「どうやって捕まえるんだよ?!」
「昔ながらの方法さ。普通に走るんだ」
「わかりました。……参ったな」
そんな緊迫した展開の手前なのに、隙あらば面白いやり取りを挟んでくるのがホント好きです。センスもいい。
このままでは刑務所行きというエディの陥った窮地に父親を重ねたバリーは、思わずその身柄をかっさらってしまうが、エディから止められる。
「いいか、バリー、あの時君はまだ子供だった。出来る事はなかった。だがもう子供じゃない。科学者だ。それに――君はフラッシュだ」
ここでバリーに対して「今の君はヒーローなんだ」と正道を進むように諭すのがエディというのが格好いいし、過去に絡む葛藤を主人公が自らの力だけで乗り越えるのではなく、周囲の人々が手を貸して正していくという今作のスタイルも貫かれています。普段なら父親ポジションに言われて考え直す部分を、友人ポジションに言われて改める事で、バリーの成長も少し。
「逃げないで戦おう」
バリーとエディの関係は、間にアイリスが居るのでややこしい事になっていますが、いっけん合わない2人のバディ物としても普通に面白いので、もう少し友情が描かれるといいなぁ。
改めてフェイスシフターを追おうとするバリーだが、相変わらず迂闊な為、エディに変身したシェイプシフターに気絶させられ、姿を奪われてしまう。偽バリーはケイトリンと共にスターラボに入り込み、以前から、勢いでバリーに流されてもいいかもオーラを出していたケイトリン、とうとうバリーとキスシーン(まあ中身は今回の悪役なので、酷い展開なのですが(^^;)。
個人的には、ええええええ、ロニーはーーーーー?! と思う所ですが、アメリカンなドラマ(映画)はこの辺りが何かと緩めの印象(偏見)。まあアメリカン的には、彼女置いてどこか飛んでいった男には文句を言う資格無し! なのかもですが。
実際問題としては、バリーとケイトリンは割と似合いのカップルというのが見る側の問題を複雑化しているのですが、ケイトリンはそもそも、展開によってはヒロインに昇格できるキャラとして造型されていたのだろうしなぁ……。
この件のお陰でバリー、後で救出された際に思いっきり頬をはたかれたり、肩に手を置いただけで過剰反応される羽目になりますが、なんとなく身から出た錆の気もするので仕方ない。
危うい雰囲気になりそうだった所で、バリーから連絡を受けていたアイリスがスターラボに突入してきて、父親のアカウントを使って入手した警察内部の資料映像をスターラボのパソコンで勝手に開いて検証するなど好き放題。だがそれがきっかけでフェイスシフターは馬脚を現し、ウェルズ博士のディザー銃の一撃を受けて気絶。このままパイプラインにぶち込んでしまいたかったスターラボの困った人達だが、アイリスの主張に折れて、警察へ連れて行く事に。
珍しく、アイリスの正論が、駄目人間達の曲がった感覚にメスを入れた!(笑)
ところが警察への移動中、少女の姿に変身したフェイスシフターに逃げられてしまい、ようやく出番の来たフラッシュは、海外に高飛びしようとしていたフェイスシフターを追い詰めて格闘戦に。目の前でケイトリンに姿を変えた相手に狼狽えて防犯スプレーを吹きかけられる辺りが相変わらず迂闊ですが、一度割り切ると思いっきり殴り飛ばせる辺り、だいぶヒーロー強度も身についてきました。
お陰で、次に変身したアイリスには最初から思い切り打撃を入れる辺り、何やらスタッフの悪意も感じます。そこは順番、逆じゃないのかと(笑)
「女を殴るとは……それでもヒーローか」
フラッシュの好みを見誤ったと思ったのかエディに変身するフェイスシフターだが、フラッシュ、これ幸いとばかりに本気パンチ。
そしてフラッシュvsフラッシュになるも、スピードのないフラッシュはただの変態赤スーツであり、一方的に本物に殴り倒された末、ケイトリン謹製・細胞変化を抑制する血清を撃ち込まれ、一時的にアイリスの姿で変身が固定化されると、気絶。
この戦闘の映像が空港の監視カメラに記録されており、それが証拠となってエディは不起訴に。

「今まであり得なかった存在があり得る世界になったわけね」
「ああ。だが幸いフラッシュも存在してる」

エディを最初からかばうなど部下思い路線が固定化した警部は、フラッシュへの信頼も語り、すっかりおいしい役どころに。
そして今回、法体制の側の人間が明確に“得体の知れない能力を持った人間”=メタヒューマンの存在を認めるという大きな転機が到来。アイリスがこれらメタヒューマン事件を追っていた事が改めて強調されるなど、物語世界の一般社会と、メタヒューマンの関係に変化の兆しが描かれ、ウェルズ博士を追う件とは別に、作品世界がより拡大したパラダイムシフトの準備に入ってきました。
ドラマの制作スケジュールなどはわかりませんが、もしかしたらこの辺りで、<シーズン2>の制作が決まって、続編へ向けた大きな布石を打っていけるようになったりしたのでしょうか? 
スターリング・シティ組では、現地の刑事(ブラック・キャナリー父)とジョーが、娘を持つ父親の会話。
「娘とうまく行ってないのか?」
「まー……なんというか、大事な事を隠していたんだ。しばらく嘘をつかれていた。それが許せなくてな」
多分、娘が覆面ヒーローやっている件かと思われますが、それを聞いたジョー、ちょっと目が泳ぐ(笑)
「理由は聞いたんだろ?」
「だが納得してない」
「そうか、まあ……愛してるからこそ、つく嘘もある。家族なら尚更な」
自 己 弁 護 し て 誤 魔 化 し た!
この辺り、ジョーの弱点からも目を逸らさない作りで、それをコラボキャラから側面攻撃させる辺りは上手い。
そんな会話が背後でされているとは露知らず、ブラック・キャナリーに頼み事をされてテンション高いシスコは、道路脇でタキオン粒子の痕跡を発見。地面を掘り返すと、そこから遺体が発見される……と、15年前の入れ替わりの際に生まれた筈の、本物のウェルズの死体の存在が、伏線として機能。地元刑事をなんとか説得したジョーとシスコは、その遺体をセントラル・シティへと持ち帰る……。
エディはアイリスに、これまで隠していた事として「フラッシュと仕事をしてるんだ」と説明し、フェイスシフターはパイプラインに無事御用…………ただでさえ困った事例なのに、生きた物証である犯人をヒーローが連れ去って私設刑務所にぶち込んでいるの、検事さんとしては凄く迷惑だと思いますが!
「なんなのよ、早く出して!」
そして今回、エディを助ける為に奮闘したり、結果的にフェイスシフターの確保に役立ったりと珍しくプラスポイントを稼いだ(合計はまだ遙かマイナスですが)アイリスの姿で、パイプライン刑務所をガンガン叩かせるという、酷いオチ(笑)
スタッフは、絶対わざとだ!
「君が色々な人間に変身できるのはわかったが、ハンニバル、君は、どんな人間だ?」
「……どんなって、はは、自分でもわからない……覚えてない」
変身能力を使い続けてきた男が、自分の顔を忘れてしまう、というのは定番ですが、ここで“他人の全てを奪った男”であるウェルズ博士/イオバード・ソーン、に言わせているのが上手い。
事件が一件落着し、ケイトリンを連れたバリーは、ジョー達が持ち帰った本物のハリソン・ウェルズ博士の遺体とご対面。
「本当に別の人間になっていたんだ」
15年前の恐るべき事件の一端が明るみになった後、ジョーは署を訪れていたウェルズ博士と遭遇(ここで、ほぼ面識のない筈のエディにお祝いを述べに来たというのは、何やら意味ありげ)。
「ウェスト刑事、そういえば、君も同じような経験をしてるね。君となら、気持ちを分かち合えそうだ。……話さないんだな、アイリスのお母さんの事」
「……ああ……話さない」
「そうか。……我々のような、辛い経験をした人間は滅多に居ない。奇遇だね。こんな仲間にはなかなか会えない。また今度、酒でもどうだ。話そう」
これまで伏せられていたアイリスの母親の件が表に出てくると同時に、最低に気持ち悪い博士の下衆さを上乗せしてくるのが、実に最高です。
ホント気持ち悪いよ博士!
ED映像で使われていたフラッシュvsフラッシュは、蓋を開けてみたらそれほど重みの無い対決でしたが(これはED映像の編集チョイスがお見事)、スターラボの3Dモデルを検証していたバリー達は、博士の隠し部屋を発見してリバース・フラッシュの衣装と未来の新聞を見つけてしまう……! という衝撃の急展開で次回へ続く。