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感想番外編:『ビーロボカブタック』扇澤回その3

◆第27話「宿題はギャング退治」◆ (監督:石田秀範 脚本:扇澤延男)
「退屈な夏休みで良かったんだ……大人しく、ナスビや、カボチャや、トウモロコシの絵を描いていればぁ……!」
夏休みの宿題の絵のネタに困る少年達がだらけていると、偶然カブタックとの通信機が金庫破りの密談を傍受してしまい、それを阻止しようとする事に……というドタバタシナリオ。
話の展開に特に扇澤さんらしさは強くなく、台詞回しもこれといって面白くなく、2人組の間抜けな(自称)ギャングなどはどちらかというと、石田監督の色という感じ。
「ふっふっふっふっふふ、こうじゃなきゃ冒険は。人質の命をけてのギャングとの戦い。こういうのを待っていたのよね私は」
ギャングなのに水鉄砲など許せない、と一斗缶投げで攻撃するなど、小百合ちゃんが激しく暴走気味で実質的に小百合メインなのですが、ここまで扇澤回しか見ていないので、小百合の暴走ネタに単独で面白みを感じられず(^^; 前2回だとあまり突飛な言行のないイメージだったのですが、実は前からぶっ飛んでいたのか、今回だけがおかしかったのか、ハーレム以来、人が変わってしまったのか。
最終的には、カブタック達、コブラ一味、ギャングコンビの三つ巴でスターピース争奪戦となり、しゅら(修羅)を用いた岩石運び対決に。二人一組でそりを引いて岩石を運ぶという絵面は当然盛り上がらず、スーパーカブタックの背中に乗って鞭を振るう小百合ちゃんの鬼畜度だけが上昇していきます。
金庫破り(失敗)の為に3年間、地底で穴を掘っていていつの間にやら逞しいマッスルになっていたギャングチームがまさかの大勝利を収めるが、スターピースは例によって例の如くモドキ。だが、なんだか清々しい達成感を得てしまった二人は、あぶく銭を追い求めるのではなく、重量挙げでオリンピックの金メダルを取ろうと一念発起して走り去っていく……。
「帰ろ、小百合ちゃん」
「冒険は終わったんだ」
「絵描かなきゃね。……ナスビとカボチャとトウモロコシの」
と、子供達も朗らかに駆けていく……という幾分シュールなオチで、一夏の冒険から現実に戻り、その象徴が譲ママが絵の題材として適当にくれたナスビとカボチャとトウモロコシ、というのはちょっと面白かったですが、全体的にはいまいち。
それこそ『カーレンジャー』を2クール見てくると酷いギャグに順応してくるように、今作なりのナンセンスギャグの傾向とそれに基づく作風、物語全体の流れもあってこそなので、蓄積次第で印象変わったかもしれませんが、残念ながら飛び飛びで見ていて単発で楽しめる、というエピソードではありませんでした(^^;