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一つたりとも読んでいないのに予想してみる直木賞

書店員の立場より、個人的な本命は、姫野カオルコ『ハルカ・エイティ』。
理由は、候補作の中で一番配本ランクが低かったと思われるから(笑)
というかこの作品だけ、実物を見た事がありません。そして、日販の売り上げチャートに入っていた記憶もない。他の受賞関係などの話題性も無し。受賞後の増売を考えた際の連動性も最も無い。他の候補作に比べて、怪しいほど一つだけ圧倒的に地味。逆の言い方をすると、多分単独での売る余地が最もあると考えられる作品。で、文藝春秋刊。怪しい匂いがプンプンします。
東野さんと恩田さんは今更話題性のいらない作家なので、今の内に取るべきなのか、別にいつでもいいのか、というか。邪推としては、このタイミングで更に東野圭吾に賞をあげる、というのを何となく嫌がりそうな感も出そうなのですが、どうなのか。まあ取れば、2005年に続いて更にむこう1年間、東野圭吾は書店にとってのドル箱作家の位置づけが固定されますが。一気に宮部みゆき級に躍り出る可能性もあり。文庫化される作品とかがちょうどあれば、なおベスト。問題は、文庫の既刊が一番多いのが講談社という事なんですが(笑) それにしても、売れまくりですよ、『白夜行』(これは、集英社)!
獲った場合、書店的にけっこう嬉しいのが、荻原浩。『明日の記憶』映画公開を控え、このタイミングで受賞すると、話題性と連動性十分。中高年層へのアピール性の強さというのも含め、かなり良さそう。伊坂幸太郎も映画公開を控えているという点では同条件なのですが、既刊の文庫をけっこう売っている作家なので、どちらかといえば荻原浩の方が大きそう。というわけで、対抗は願望としての荻原浩
『夜市』(垣川光太郎)はまあ、さすがに無いと思われるのですが、作品はそこそこ売れているので、伏線か。
まあしかし諸々はさておき、『容疑者Xの献身』はその内読んでみたいものです。『探偵ガリレオ』と『予知夢』の評価がそんなに高くないのですが、これを読むにあたって、この2作の事の方は忘れた方が無難なのかしら(笑) というか、『容疑者X』買った人が、買うかと思って横に並べたのに、1冊も売れないのは何故〜。まあそもそも、『探偵ガリレオ』と『予知夢』が同シリーズだという事さえわかりにくいとうのは問題だと思うのですよ、文春様。せめて背表紙のあらすじに関連性について書いておいて下さい(笑) このミス大賞獲った後は、両作に「湯川が出てるよ」みたいな新帯がつきましたが。