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『超新星フラッシュマン』感想23

第39話「燃えろ怒りのサラ」
サラは途中でパーマかけなければ良かったのになぁ。初期の髪型の方が可愛かったと思う。
季節は秋、少し物寂しい季節に落葉の公園を独り歩くサラ。
そんなサラを遠くから意味ありげに見つめるセーラー服の女達
なんだろう……と思ったら、ネフェルさんコスプレだった。
ネフェルさんだけならともかく(ともかく?)、ウルク・キルトまで!!
微妙に、犯罪のかほりがする(おぃ)*1
ネフェルは獣戦士ザ・メノンガの作り出した怪しいメガネをかけてサラを見る。すると、サラが心に考えている事が、ネフェルには手に取るようにわかるのだった! 人寂しい季節、一緒に歩いてくれる素敵な恋人が欲しい……そんな事を考えていたサラに近づき、散々からかって去っていく3人。
……いや、何したかったんだ。
実験の成功に満足したネフェルは、メノンガの能力により発生する“心を読めるメガネ”を、公園内でばらまく。メガネをかけて相手の心を知った途端、次々と険悪になって喧嘩をしだすカップル。
そこにイエローフラッシュが現れるが、
「そんな勇ましい女の子には恋人も出来なくてよ」・「さよなら、恋するお嬢さん」
など、しつこくネタにするネフェル達。女って怖い。他の4人が駆けつけてネフェル達は一度撤退するが、激高したイエローは、ピンクのバイクを奪い、一人その後を追うのであった。
その頃ラボーでは、このメガネを使い、人間の心の弱さにつけこんで不和を生むという作戦を、リー・ケフレン専務がラー・デウス社長にプレゼンしていた。そんな専務を、苦み走った顔で柱の陰から見つめるサー・カウラー部長。


「ケフレンめ、本当は俺の心を知りたいのだ」
部長に気付いた専務は振り向き様、一瞬メガネをかけるような仕種の後で、しかし、かけずにそれを部長へ向けて投げつける。
「私にはそんなものは必要ない。
私の名を口にする時は、“大博士リー・ケフレン様”と言え!」


仮に部長が背広ネクタイだったら、ネクタイ掴んで引き寄せている勢い。
ここに来て、ケフレン×カウラーが急浮上ですよ!!(待て)
げほごほごほ。
……ラボー内部でそんな駆け引きが行われている一方、ネフェル達を追っていたサラは反撃を受けて窮地に陥るが、駆けつけたジンに助けられる。一人で先走った理由を問われ、ネフェル達に恥ずかしい心の裡を読まれていた事をサラは語る。
「私、戦士じゃなかったの」
秋の物寂しさに、素敵な人が居ればいいな、と考えてしまった自分をして、
フラッシュマンの面汚しだわ」
……相変わらず、フラッシュ星人の洗脳教育は凄い。
そんなサラを、「おめでとう」と激励するジン。
むしろ、地球の若い女の子のような心を持てるようになったんだ、と仲間がマインドコントロールから抜け出しつつある事を素直に喜ぶジンがちょっと格好いい。
ジンの励ましを受けたサラは、戦士としての誇りを胸に、ネフェル達を追う。ここで久々に、ネフェルさん、「妖獣変化(課長昇進)」。やはりデザインがあんまりだという事になったのか、ネフェルーラの着ぐるみが二段階変化して、顔の造形がワンダーラ寄りの凶悪でスマートなデザインになりました。
ネフェルーラの幻覚をメノンガから奪ったメガネで破り、フラッシュマンはメノンガを撃破。こうしてメスの、地味に恐ろしいけどしかし地味、な作戦は失敗に終わったのでありました。
最後は、サラを軽く茶化すフラッシュマン達、「秋に女の子はセンチになる?」という発言を振られたルーが「秋と言えば……お腹がすく」とオチをつけて終了。というかさ、フラッシュマンの男連中は、自分たちが競争除外されている事に対して少し反省した方がいい。


第40話「処刑都市XX(ダブルエックス)作戦」
都合が合わなかったのか、今回は、脚本:長石多可男
そもそも監督がペンネームで何本か書いていたり、というのもある業界ですし、長石監督自身、過去にも何本かTVシリーズで脚本クレジットされたりはしている筈ですが。
朝のランニング中に、変な光線で実験都市に送られるジン。
そこでは攫われてきた人々が、獣戦士ザ・ゼーゲルの作り出すスーパーリング(決して破壊不能、百人乗っても大丈夫!)に囚われ、獣戦士に改造されようとしていた。状況のわからぬままに、人々を助けようとするジンだったが、そこに現れたサー・カウラーの攻撃を受け、逆に捕まってしまう。
ジンが送り込まれた、閉鎖空間の実験都市。そこでは、一度に数万の獣戦士を作り出す《XX作戦》が行われようとしていた。
気を失い、夢うつつのジンに、幼き日のおぼろげな記憶が甦る。記憶の中では、母親とおぼしき女性が彼に『幸福の王子』の絵本を読み聞かせていた。そしてその時、ジンは謎の光によって宇宙へと連れ去られる――!
目を覚ましたジンは、シベールと名乗る女に助けられる。彼女はメスの一員であり、この実験都市の指揮官であった。だが彼女は、20年前にジンがさらわれた時、カウラーがついでに拾ってきた『幸福の王子』の絵本を読んで感化され、メスを裏切ろうとしていた。その為にジンを実験都市に呼び込んだシベールはジンに『幸福の王子』を手渡すと、《××作戦》の阻止の為に協力を頼むが、再び、サー・カウラーが立ちはだかる。
戦闘を始める二人。更にそこへネフェルとゼーゲルが乱入。ゼーゲルのスパーリング攻撃を受けたジンとカウラーはチェーンデスマッチ状態となり、更に攻撃の余波でいずこかの時空へ飛ばされる。
激しい雨の中、ひたすら殴り合う二人。
ここのシーンは、なかなか格好良かった。
そして、カウラーのシリーズ初の大ダメージは、手錠への落雷(笑)
うまく身を隠したシベールは、フラッシュマンの他の4人を、実験都市へと呼び込み、ジンの救出と作戦の阻止を頼む。捜索の結果、どうやら一晩中殴り合っていたらしいジンとカウラーを発見する5人。シベールが自らの服を切り裂き、人工心臓ビーム(意味は全く不明だが、どうやら物凄い出力らしい)を放つと、さしものスーパーリングも破壊され、5人と彼女はカウラーを放置して、誘拐した人々を獣戦士化する施設へと向かう。
途中で立ちはだかったネフェル達はフラッシュマンが引き受け、施設に向かったシベールは最後の力を振り絞ると、雑魚兵士を倒して囚われの人々を救出。人工心臓が限界に達すると、施設ともども壮絶に自爆して果てるのであった。ゼーゲルのスーパーリングで5人が繋がってしまうフラッシュマンだったが、フルパワーで破壊に成功すると、その勢いで謎の新必殺技・ビッグファイブタイフーンを発動。それでもとどめはローリングバルカン。
よくよく考えると、凄い手錠を出す、しか能力の無かった獣戦士はフラッシュキングでさくっと撃破。
こうして、メスを裏切った一人の女性の尊い犠牲により、《XX作戦》は防がれた。手元に残された『幸福の王子』を握りしめ、ジンは更に強く、メス打倒を誓うのであった。
今まで、マグや不死鳥とフラグを立ててきたリーダーが、やっと女性とフラグ立てたと思ったら、可愛くない
この哀しみを、どんな歌にすればいいのか。
ピンチがチャンスだ チェーンジマン♪(おぃ)  (という挿入歌がある)
裏切ったゲストヒロインが色々と悶えた末に自爆、ってなんとなく確かに、監督好きそうではありますが、例えるなら、古いロボットアニメみたいな話でした。
どういう事情で脚本・演出をまとめてやる事になったのかはわかりませんが、全体的に演出が雑だったのは、やはり時間が無かったのか。特撮というのは、画面を舞台っぽく作ってしまうと凄く嘘っぽさが増してしまうので、どちらかといえば画面を広げる、地続きの日常とリンクさせる絵作りというのが重要になるのですが、その辺りが凄く適当だった感じ。

*1:どうやら、同時期に東映、しかも特撮畑に縁の深いスタッフがTVシリーズ『スケバン刑事2(3)』を撮影していたので、その関係による現場の悪ふざけっぽい