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『爆竜戦隊アバレンジャー』感想12

先週分。
◆第23話「アバレ電波ドギューン!」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:荒川稔久
OPにアバレキラー&キラーオー参戦。
舞ちゃん、凶暴化して超能力を発動し、凌駕、親として反省。
気絶した舞の涙からムカデンパンジーの分身体を見つけたアバレンジャーは、TVの電波に乗って分身が目の中から入り込む事で人間を凶暴化させている事を発見。確保した分身から誘導電波を追う事で、本体が潜む倉庫へと向かう。
トリノイドは本当に、特殊能力の性能は異常に高い。上層部が愉快犯的な割に、ダイノアースを侵略できたのも、むべなるかな。
「人を信じたいなら、この先には進まない方がいい」と姿を見せたアバレキラーを退け、倉庫の扉を開けたアバレンジャーが目にしたのは、収録スタジオと、前回話を聞いて回ったプリプリンセスシスターズとTV関係者一同。
トリノイドの影に居たのは、彼等全員だった!
「そんなに視聴率が大事ですか! 子供達に、悪魔の番組を見せたいんですか!」
微妙にメタな(笑)
ニュース報道の「凶暴化する子供達」の映像に自分の孫の姿を見つけ、「うちの番組を見るなと言ったのに!」と狼狽する局長の身勝手さに、人の親としての憤りを覚えつつ局長が持っていたムカデンパンジーの潜む装置を床に叩きつける凌駕。

「あなたたちが魂を売った相手は、こういうやつだ。
やられないうちに、とっとと消えろ……消えろぉぉぉぉぉ!!

爆発する怒りをギリギリでこらえながら、凌駕、吠える。
「許さない! チェンジだぁぁぁ!!」
キレかけの凌駕がこのまま倒してしまうのかと思われたのですが、ムカデンパンジー、大善戦。ホログラム攻撃などを駆使してアバレンジャーを苦しめ、傷ついた4人は必死に樹海を目指すが、タイムリミットはあとわずか。
「なんでや……なんできいへんのやデメ」
そして……後一歩のところで4人は間に合わず、大爆発
崩れ落ちるアバレンジャーの前に姿を見せるアバレキラー、そして――キラーオーナグルスノコドン!(長い)
時限爆弾の爆発する瞬間、信じ続けたアバレンジャーに裏切られたという絶望でズタズタとなった2頭の爆竜の心の隙間に、キラーが催眠光線でつけ込んで新たな下僕としたのであった!
そもそも、アバレキラーのゲームはアバレンジャーから爆竜を奪う事だった筈なので、爆破するより辻褄は合う展開。そしてアバレンオーとキラーオーは完全にコンパチで、爆竜はそのままの変形で、腕にはまれる仕様なわけですね。
アバレンジャーもアバレンオーで立ち向かうが、激しくメンタルを攻撃してくるキラーに苦戦。そこへ2体まとめて倒してやろうと闖入してくるムカデンパンジー……が、ざくっとやられる。切ないぜ。
かくてアバレンジャーは更に2体の爆竜を失い、アバレンジャー、特に凌駕は精神的にきついダメージを受けるのであった。戦闘力も高いのに、ひたすら精神ダメージを与えようとしてくるキラーさん、えげつない。後はもうちょっと壬琴の顔が好みだったら良かったのだけどなぁ(おぃ)


◆第24話「アバレ女子高生!ありえな〜い」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:會川昇
エミポン、捨て身の変顔で凌駕を笑わせる。
そしてアバレキラーの行方を探っていた幸人はめぼしい潜伏先のリストを手に入れる。「手に入れた」ということは、金の力で興信所でも雇ったのでしょーか。壬琴さんも金持ってそうだし、随所でやっぱり、世の中金だよなぁ、と思わせる『アバレンジャー』。
しかし打って出ようとする幸人に対し、仲間達はあくまで敵はエボリアンであり、積極的にアバレキラーに仕掛けるのは違うのではないかと及び腰。「人を信じる」事の難しさを突きつけられた凌駕も表面上はそれを振り切り、仲代先生もいつかわかってくれる筈、とキラーと戦う事を否定する。
「人を信じても裏切られる事はある」
と言う幸人に、エミポンが
アバレキラーと同じ事を言うんですか」
と返し、やや険悪な雰囲気の中、幸人は独り捜索へと向かってしまう。
一方その頃、ヴォッファとミケラ、アナザアースに。
女子高生に大人気
困惑する二人の前に現れるアバレキラー
「そいつらは女子高生といって、何も怖いものがない、いわば、地上最強の生物だ」
キラーとヤツデンワニ(すっかりセミレギュラー化)をコレクション図鑑の中に閉じこめたミケラとヴォッファは、“地上最強の生物”を研究する為に話を聞くが、そこに姿を見せるアバレンジャー。思わぬ形で、エボリアン幹部と初遭遇、初名乗り。ぶちぎれるアスカさんだが迎撃され、赤、黄ともども、図鑑に吸い込まれてしまう。
恐竜やに戻った幸人は、連絡を受けてすぐに現場へ向かわなかった事をエミポンになじられる。
「誰も信じてくれなんて頼んじゃいない。俺がいなきゃ、このざまか」
キラーの登場でひねキャラのポジションが危うくなってきたので、なんだか必死な気配を感じます
そんな幸人に、エミポン、平手打ち。

「だったらこのブレス、あたしにちょうだい。あたしがもらう!」
「エミポン、あれをつけても君は……」
「おまえはチェンジも出来ないだろうが!」
「そうよ! このブレスは幸人さんを選んだ。悔しいけど……だから私は、貴方のダイノガッツを信じてます」

そこへかかってくる、ヤツデンワニ経由の、異界からの電話。凌駕達の状況を把握した幸人は、エミポンの言葉を受け、彼等を助ける為に立ち上がる……女装して
エミポンの作戦により、ミケラとヴォッファに接触する為に、女子高生二人組を装う幸人とエミポン。
女装までは割とあるネタとして、幸人さん、まさかの超ミニスカート
トリケラ「プライドなんかより、仲間の命を優先したケラ」
ときめくぜ!(嘘)
無敵の力と無尽蔵な生命力と高度な理論を組み合わせた最強のトリノイド・ジョシコウセイタカアワダチソウタイセイリロン(女子高生+セイタカアワダチソウ相対性理論を作りだそうとするミケラにうまく取り入る幸人。
エミポンがヴォッファにより、女子高生ギガノイド・第6番「巨人」にされたり(すぐに戻される)、ジャンヌさんが出てきて「こいつは、アバレブルーだ」とバレたりトラブルはあったものの、なんとか仲間達を救い出す事に成功する(ついでに、キラーとヤツデンワニも脱出)。
ミケラがコレクションしていた家電製品の寄せ集めからヴォッファが即興ギガノイド・第7番「新世界より」を生みだし、二人は撤退。「新世界より」はアバレンオーとキラーオーの共闘により、ざっくり撃破。
幸人「あいつも……あいつも、信じあえる仲間がいれば、目が醒めるかもしれないな」
こうしてエミポンも含めて、アバレンジャーの絆はまた一段と深まるのであった。
“心はアバレピンク”のエミポンをうまく使って良いエピソードだったのですが、幸人さんが、もう少し尖っていた頃だったらもっと良かっただろうに、そこが残念。最近の幸人さんはすっかり“ただのいい人”だったので、急にひねキャラポジションに戻られても見ている方が戸惑うというか、今更幸人さんを中心に「仲間」とか「信頼」とか「絆」の話をされても、いや貴方ズブズブじゃないですか、と(笑)
ジョシコウセイタカアワダチソウタイセイリロンとか女子高生ギガノイド・第6番「巨人」とか、後半のネタの飛びっぷりも好きです。會川昇は出来不出来の波が激しくて一時期凄く評価を下げていたのですが、まあ、面白いものを書ける人ではあるよなぁ。サブのポジションの方が、面白い人だったりするのかもしれない。
そして、ヴォッファとミケラは、ガード下で横田さんと飲んでいた。
エボリアンの明日はどっちだ?!
……というタイプの悲壮感がしかし全く無い(色々な意味で底が知れない)のは、重ねて書いていますが、敵組織の造型としては面白く秀逸。