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『快傑ズバット』感想17

◆第23話「大神家一族の三姉妹と天一坊」◆ (監督:田中秀夫 脚本:長坂秀佳
50億の遺産を残して死んだ大神家の当主は、「3歳の時に誘拐された行方不明の長男・天一に遺産を与える」という遺言を残す。ただし、「1年たっても天一の行方が判明しない時は、3人の娘に10億ずつを与えて、残りの20億は施設に寄付をする」と。この遺言をきっかけに、欲望を剥き出しにして亀裂が走る3姉妹。長女の霧子は紅狐党に二人の妹の暗殺を依頼、そして焼香に現れる、顔を包帯で隠した謎の男……。
と、もちろん激しく換骨奪胎されていますが、タイトルも全体のイメージも『犬神家の一族』のパロディ。また「天一坊」は、時代劇の有名ネタとなっている、徳川吉宗のご落胤を語る男の騒動「天一坊事件」からと思われます。何がどうして+渡り鳥のハイブリッドになったのやら。ちょっと調べたら、『ズバット』前年の1976年に、市川崑監督・石坂浩二主演の『犬神家の一族』が公開されており、まあ、流行り物、という事だったのかもしれません。
ただし、早川健が大暴れしたり、暗殺を依頼された紅狐党が物凄く直接的だったりで、当然、ミステリーにはならないわけですが(笑)
今回の用心棒は、死の手品師・ダンディハリー(演じるは、変身忍者嵐の南城竜也!)
早川は紅狐党に命を狙われた次女・嵐子を助けるが、今度は三女の小雪も襲われる。それを救ったのは早川と、謎めいた包帯の男。心優しい小雪は相続争いで姉妹の仲が険悪になる事に耐えられず、思いあまって包帯の男に天一の身代わりを頼み込む。小雪から借りた親族の証のお守り、そして、たまたま天一と全く同じところについていた特徴的な3つの黒子で、二人の姉に天一だと認めさせる包帯男。だがその正体は……紅狐党のボス・紅フォックスが大神家の50億の遺産を奪い取る為に潜入させたダンディ・ハリーであった!
……ところで前々回、誘拐された娘の為にぽんと30億円払った人が居た為、大神家の遺産の額に今ひとつインパクトがありません(^^; 明らかに前々回が、やりすぎなのですけど。
そんな時、障子を破って霧子が死亡。そして偽天一も負傷するが、早川はその正体がダンディハリーであると喝破。Bパート早々に正体のばれてしまったハリーは犬神家を去るが、包帯の男に惹かれていた小雪は、ハリーからの電話での呼び出しに応じてしまう。
一方、早川は東条から驚くべき事実を聞いていた。小雪がハリーに貸したお守りの指紋を警察で調べたところ、誘拐事件の際に採取・保管されていた本物の天一の指紋と一致したのだ!
偶然にしてはあまりにもそっくりな三つの黒子……3歳の時に誘拐された為に本人も全く覚えていなかったが、ダンディハリーこそ、本物の大神天一だったのである。電話で呼び出した小雪を始末しようとしたハリーだが、駆け付けた早川の語る真相に困惑して逃走。だがそこへ、話を聞いていた紅フォックスが一味と現れ、銃弾の雨を浴びて倒れ足る早川健(秒速チャージ!)。小雪が追い詰められた所でズバット参上、逃げ出す紅フォックスを追い詰めるズバットだが、そこへダンディハリーが立ちふさがる。
魔力・シルクハット手榴弾
帽子の中から手榴弾を取りだして投げまくるハリーは更にマシンガンを取り出すと銃口ズバットに向ける。
対決もこんな感じで、帽子から何を取り出せるか対決の方が面白かったような。
だがその時、小雪の「お兄さま、やめてー!」という叫びにハリーは動揺し、ズバットに組み付かれてマシンガンを取り落とす。もつれあうズバットとハリー、そして駆け寄る小雪。マシンガンを拾った紅フォックスは小雪に向けて引き金を引き、咄嗟に彼女をかばったハリーは銃弾を浴びて死亡。
怒りのズバットはマシンガンの弾丸をはじき飛ばすと、フォックスを鞭で捕獲。寸前まで怒っていたけど、実際の所まあハリーの事とか割とどうでもいいので、とりあえず飛鳥の事を聞く。
「俺はその頃、シシリー島でスパゲティーを食べていたんだー」
えらく細かいアリバイを口にし、気絶する紅フォックス。
……名前といい服装といい、ブラックジャガー(『大鉄人17』)の親戚か何かだったのでしょうか。
かくて紅狐党は壊滅。残された二人の姉妹は、遺産全てを施設に寄付すると、父と姉、そして兄の菩提を弔う為に仏門に入るのであった……。
最初と最後が早川健のナレーションに始まってナレーションで終わる、というのも珍しいのですが……この感想を書いている途中でようやく思い出したのですけど、そういえば、早川健探偵だった!
故に、探偵小説のパロディを描く一定の(?)理由はあったのですね。最初からそれを意識して見るか見ないかで、少し印象の変わる話だったかもしれません(^^;