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『五星戦隊ダイレンジャー』感想17

◆第33話「アイドル初体験」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:荒川稔久
ある日リンは、怪我した小鳥を助けた縁で、 ハイパー メディアクリエイター・高村翔一郎という青年と出会う。
「その笑顔、僕に貸してもらえないかな?」
(出会いはあまりにも突然、ちょっぴり少女マンガしてました。
私の小さな胸、ときめいちゃったみたいです)

自 虐 ネ タ ?
高村翔一郎を演ずるは、レッドマスクを演じた海津亮介
中国から来た素朴な留学生を華麗に転がします(おぃ)
しばらく後のある日、裏返った声でアジトに駆け込んでくる男衆。道士に向けて広げてみせたのは、セーラー服姿のどう見てもリンが写った、カップラーメンの広告ポスター。
「リン……?」
それが間違いなくリンであると、確認しあう男達。
「……これもやはり、正真正銘のリンか?」
道士、おもむろに写真集を取り出す(笑)
リンの写真集は、スチールさんにお願いしたのでしょうが、かなりそれらしい写真をちゃんと本の形にしてあり、かなり凝った小道具……か、よく考えると、演じている女優さんがれっきとした写真集を出していたという可能性もありますか。
「どうやらリンは、アイドルになってしまったようだ……」
一応、日本での保護者の筈なのに、おじさん、泣くゾ。
荒川脚本のアイドルネタという事で鉄板で組み込まれると思われた歌ですが、意外と(失敬)上手。この手の女性戦士挿入歌としても、悪くない出来となりました。
かくて、人気アイドルの階段を駆け上がるリンだが……ハードスケジュールに徐々に体力をすり減らしていく。マンションの前で膝をつくリンはしかし、心配する高村に笑顔を向ける。
「私、高村さんとのお仕事、絶対頑張ろうって決めたから」
「嬉しいよ」
「大好きです。………………高村さんの写真。優しさが伝わってくるから、高村さんの」
高村に好意を寄せていくリン……しかし。
「俺が優しい……? 馬鹿な女だ。俺が写真を撮るたびに、気力が吸い取られているとも知らずに」
高村の正体は、ゴーマ怪人・メディア魔術師であった!
メディア魔術師はガラの命令により、リンから吸い取った気力を、写真やポスターを通して一般人に浴びせ、ゴーマの下僕として洗脳する作戦を発動する。リンがフラフラして様子がおかしいし、気力が感じられない、とコウと白虎神剣から相談を受けた男衆はTV局に向かおうとするが、その途中で、凶暴化し気力を振るってビルなどを壊して暴れ回る一般人を目にする。
更に、メディア魔術師がわざわざ出てきてネタばらし(ここは事件の裏を伝える為にこうするしか無かったのでしょうが、完成度の高いシナリオだっただけに、惜しい)。「メディア拳・一時停止」などに苦戦するも手傷を負わせ、TV局へ急ぐが、その前に今度はガラが立ちはだかる。
一方、気力の消耗により限界が近づきながらも、右手に怪我をして現れた高村を気遣うリンは、その傷にハンカチを巻き、高村と二人で撮った写真を手渡す。
「リン! どうして、笑顔でいられるんだ。君はもう……フラフラの筈なのに」
「だって…………だって、高村さんが好きだからっ」
「リン……」
収録開始される歌番組。TVカメラを通してリンの気力は全国に広がっていき、各地で人々が凶暴化する。
「俺は何をしているんだ……」
手当を受けた傷、二人で写った写真、リンの笑顔……惑う高村。
外では男衆を食い止めるガラが哄笑する。
「もう歌が終わる……ホウオウレンジャーの死ぬ時だ!」
だが、高村は写真を手にすると立ち上がり、強引に番組を中断すると、リンをさらって夕陽の海岸に逃げ出す。
「俺は君を騙してた……俺はゴーマの人間なんだ!」
高村の告白を聞き、しかしそれでも、高村は高村、とその背に頬を寄せるリン。
「俺は……俺はどうして、ゴーマになんか生まれたんだ!」
「高村さん! 例えゴーマだって、高村さんは高村さんよ!」
「リン……」
抱きしめ合う二人
そのまま唇が近づき……どこまでやるのかと思った所で、しかし爆撃。
「メロドラマはもう終わりよ」
「ガラ……」
「愛する心に目覚めた時、おまえは既に死を選んだのだ」
「高村さんは渡さないわ!」
だが、気力を失ったリンは転身する事ができない。ガラの攻撃からリンをかばった高村は、メディア魔術師の正体を見せてガラに挑むが、反撃を受けて倒れる。
「リン……今度は人間に生まれ変わって、君の笑顔に、もう一度、会いたい……」
高村の姿に戻って今際の言葉を遺したメディア魔術師が、また正体に戻って、そのメディア魔術師の姿にリンがすがりついて、頭に指していた花を捧げる、というのは良かった。
怒りのリンは、気力を振り絞って転身、動揺したガラの襟を掴んで、顔面パンチ。
平手打ちなんて生ぬるい事はいいません。拳骨です。
吹き飛んだガラはメディア魔術師の死体に巨大化爆弾を投げつけ、メディア魔術師は巨大化(特殊仕様の爆弾?)。駆けつけた仲間達とともにホウオウレンジャーは大連王に乗り込むと、哀別の疾風怒濤。爆散したメディア魔術師の体からこぼれた思い出の写真は波にさらわれ、リンはただ海を見つめるのであった……。
次回予告から、アイドルネタの軽いギャグ回かと思わせて、敵との交流ネタと、ゲストキャラと戦隊メンバーの恋愛ネタも交えて、このレベルでまとめた技量は、さすが荒川稔久
全体的にキラキラとした監督の演出も楽しそうで、思わぬ秀逸回でした。
リンは劇中での扱いを見るに不幸体質なのですが、“ピンクの扱い”としては全体通して可愛く撮ってもらっている印象。扱いが不幸な分、という事かもしれませんが(^^;