うーん……これにて終了、かなぁ。
変なバーに集まっている人達が、ガンプラ好きで念の入ったコスプレまでしている所が駄目な感じのオトナ、という以上に、子供相手にせせら笑って高圧的に絡むというガンプラ抜きに単なる駄目人間ばかり、という描写の意図がよくわからず、シーンとして気持ち悪い。
例えばこれが街のチンピラをヒーロー属性のレイジが叩きのめす、というのなら有りですが、大人達はラルさんの知り合いであり、それをマイナス方面に描写する、というのがちょっとよくわかりません。その上で彼等を、ガンダム始めましたの少年が蹴散らす、というのは内輪受けの自虐ネタなのかどうなのか知りませんが、作劇としてどうも下品で、好きになれません。
ラルさんにしても久しぶりの来訪だった描写なので、もしかしたらこのバーの雰囲気が嫌いで離れていたのかもしれませんが、そこまで深読みして見るのは親切にすぎますし。レイジが彼等を圧倒する、というのは構わないのですが、そこで彼等を駄目悪役にする必要は全くなかった筈。
で、Bパートは普通に面白くありませんでした。
主人公青が主人公赤を探している、という説明が入るまで、素で委員長の回想シーンだと思っていたのですが、どうしてあんな流れにしたのだろう。
いや、委員長にスポットを当てつつ初心者導入キャラにスムーズに流したかった、というのはわかるのですが、ビルドストライクフルパッケージの初陣と同時進行で重ねる、というのは欲張りすぎて、委員長からビルドストライクからセイとレイジの関係まで、全てが薄味になってしまいました。
“僕の作った最強のガンダム”、しかもそれを操るにふさわしいパイロットが揃っての初陣への高揚、しかしレイジが姿を見せない焦燥、そういったものを描いてこそ、一人でエントリに向かう主人公の心情が引き立つわけですが、一切段取り踏まずにそこへワープしてしまった上に外部から状況を説明させてしまうという悪手で、非常に浅薄。
その上でバトルシーンは結局、ビームライフル凄い、みたいな。
この世界観では丁寧に作る=性能が上がる、ようなので、ビルドストライクを使いこなすレイジが凄い、だけではなく、物凄い威力のビームライフルを作るセイも凄い、という表現だったのでしょうが、とにかく全ての“凄い”を台詞で言っているだけで、劇中のリアルとして表現できていない為、様々な要素があまりに噛み合っていません。
色々と構成上の都合はあるのでしょうが、それにしても素直に、初陣と委員長スポットは分けた方が良かった。