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15年ぶりの『クウガ』メモ#35−#36

「だって、あいつがもう八ヶ月だよ。冒険行かなくなってずっとさ」 (EPISODE36「錯綜」)
◆EPISODE35「愛憎」◆ (監督:石田秀範 脚本:荒川稔久

  • クウガヤマアラシの針攻撃を全身に受け、逃げられる。
  • 「俺、次は絶対倒します」「理由なんてないよね。だから……殺させない」……どんな時も泰然自若として笑顔だった五代雄介の、静かな怒りが少しずつ表にこぼれだす、というこれまでと明確に変化のついた描写。
  • 長野に向かった桜子は、34体の未確認生命体が、第0号により殺害されたと思われる現場へ案内される。そこには、血で書かれた「戦士クウガ」のマークが残されていた……。
  • 前回か前々回言及された、「整理」を行ったと思われるバラのタトゥの女は、洞穴で何かと交信する……。
  • 一方、東京では、ジャンとおやっさんが異常に意気投合していた。
  • 保育園に心配して電話をかける五代……「大丈夫。わかりあえるよ。だって、人間同士なんだから」
  • 価値観の相容れない未確認生命体との戦いと、コミュニケーションのつたない園児の喧嘩と仲直りを並行して描く事で、前回今回と、今作のメインテーマといえる部分を、かなりストレートに押し出したエピソード。
  • ヤマアラシが警察署内に入り込み、いつの間にやら杉田と桜井も警護に来ていて、オールキャストでやたら騒がしい事に(笑)
  • ヤマアラシをギリギリで食い止めた五代は、マウントを取って顔面パンチの連打を浴びせ、血を噴く怪人という壮絶な描写。怪人に殴りかかるクウガの拳と、園児の握る手が重ね合わされ、一緒に積み木を始める園児達に対し、ひたすら怪人を殴り続けるクウガ。更にクウガはゴウラムを召喚すると弱った怪人を引きずって海へ投棄。
  • 途中の針による反撃を、がきーんとタイタンで跳ね返し、前回ラストで盛り上げておきながら、冒頭であっさり逃げられた青との対比が泣けます(笑) まあ基本的に青、主な目的は移動用で、一番弱い扱いの感じですが。
  • ヤマアラシの針を全てはじき返すタイタン無双に、五代の心象風景として、殺害された高校生達のニュース映像が重ねられ、タイタンはヤマアラシを滅多切りにすると、倒れた所を上から突き刺しての処刑執行。
  • そして、怒りのままに戦ったクウガに被る、黒い影――。
  • ヤマアラシの撃破後、カメラはずっと五代の背中を映していて、一条達がやってきて振り向くも、その表情は煙に包まれて見えない……で続く。
  • ヒーローの怒りと暴力を、カタルシスに繋げる事なく、真っ正面から怒りと暴力として描き、五代が露わにする哀しみと憎しみ、一方的に蹂躙されるヤマアラシ怪人の血しぶき描写、クウガに落ちる黒い影……と、リアルタイム時、非常に衝撃的なラストでした。
  • ヒーロー物において、基本的にヒーローが「怒り」を見せる時は、待ってました、という場面で盛り上がって格好いい所で、物語としても肯定的に処理する事が多いわけですが、それを大きな不穏と共に描く、という4クール目へ向けての大きな布石。
  • 前エピソードで、ヒーローと組織の連携を正統派の格好良さで描いた後、続けてヒーローの変質に触れていくという、緩みの無い展開。

◆EPISODE36「錯綜」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:荒川稔久

  • OPにちらっと黒いクウガ追加。
  • 一条は長野で桜子と合流し、惨殺現場に残されていた血文字について検討する。
  • 「これが第0号のメッセージだとすれば、その意味は……戦士クウガを殺す」
  • 基本、殴り合い脳な一条さん(笑)
  • 「……いえ。私の直感が正しければ、この文字は、本来は――グロンギの文字です」
  • 桜子は元々、リント文字の中で、戦士クウガを現す一字に言いしれぬ違和感を覚えていた……「多分、リントには本来、戦士という言葉は存在しなかった筈なんです」
  • 「もしかするとあれは……第0号自身の、署名かもしれません」「第0号とクウガを現す文字が、同じだと」
  • リントとグロンギクウガと未確認生命体、椿先生の診察により示唆されていた「いずれ同じ戦う為だけの生命体になってしまう」という善と悪が根を同じくする改造人間テーゼを孕みながら、謎解きが加速。
  • 五代は科警研へ向かい、「あんな熱い一条くん見たの、久しぶりだったな」と重ねてスキップされた一条さんの特殊な交渉術にフォローを入れる榎田さん。やはりちょっと、悪い事したな、とスタッフも思ったのか(笑)
  • ゴ怪人が、クウガと同じ、武器を変形させるギミックを持っているというメカニズムを解析しようとする榎田さん。
  • サソリ女、タクシーを梯子しながら運転手を殺害していくゲゲル開始。……また、戦目付さんに大変そうなゲゲルです。
  • その頃、何やら悶えていたコウモリは、コートを広げて変質者ポーズを取ると、自らの体に金色の爪?を埋め込んでいた……。
  • 「長野に来たら私、改めて思い出しちゃいました。五代くん、みんなの笑顔を守る為に、戦ってるんですよね。だから……私も五代くんの笑顔の為に頑張ります」
  • 前回今回と、終盤戦を前にこれまでの情報や今作のテーマ性を整理・確認して見せていきながら、ラスト1クールへ向けた布石を一つずつ打っていくという展開。こういう作業を、通常のエピソードと並行しながら、数話かけて丁寧にやっていけた、というのが今作の光る所。
  • 榎田さん待ちで暇な時間に、21番目の技でお手製ペーパークラフトを作っていた五代くん。「いやもしかしたら、こういうの、好きかなーと思って」と視線を動かした先には棚に突っ込まれたままのペーパークラフトの本があり、「…………ああ、ジャンがくれたんだけど」と、榎田さんがぎこちない表情で返す、というシーンに幾つもの要素が詰め込まれており、こういったサイドストーリーの見せ方・挟み方は、実に巧みです。
  • 長野では、桜子が復元された棺と実物の碑文の検証を始め、グロンギ復活関係の設定も確認。初期は濁されていましたが、とりあえず、200体復活したという事になっている模様。
  • たくましいタンクトップ姿に変貌したコウモリ男、サソリ女に喧嘩を売り、大量に増毛された金色コウモリ男に変身。
  • かなり長期に渡って、怪しい動きで悶えていたコウモリ男が、まさかのパワーアップ。主に、“毎度バラのタトゥの女にはたかれて、何となくバラのタトゥの女の雰囲気を出す“のがお仕事でしたが、奇跡の下克上なるのか?!
  • そんなコウモリが飛行時に出す音波(この設定も、こんなに長く使う事になるとは)を追ってきた警察は両者のバトルファイトを目撃するも、サソリ女の溶解液により発するガスを警戒して退却。そこへクウガ突入、で続く。
  • 2話完結の前編は割とギリギリの事が多いクウガの変身ですが、それにしてもギリギリ(^^; まあ今回はその分、タンクトップコウモリとサソリが殴り合ったので許してください、という所なのでしょうが。
  • 次回――火花が! 愛の火花が!! 見つめ合う、視線と視線がレーザーーービーーーム!!