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『ブルースワット』感想4

◆Volume5「ザ・ライバル!!」◆ (監督:簑輪雅夫 脚本:宮下隼一)
最大の見所は、ロケットランチャーを構えて車のサンルーフから連射する久子さん(仮)。
ウインスペクター』ファンとしては、無駄に面白い(笑)
人間に憑依している関係もあって、未だにキャラクター名が表記されないのですが、小栗さちこさんのキャラは今回も出てきたので、とりあえず、仮名・久子さんで。今回は更に六角刑事(仮)も登場し、久子さんと六角刑事が悪役と密談しているという、『ウインスペクター』的に妙に面白い絵面に(笑)
本編はブルースワットの、派手な戦闘訓練からスタート。ヘルメットを脱いでぷはーっは、やはり『ウインスペクター』オマージュを感じますが、シグだけ汗をかいていないというのは、いい演出。
「OKそれじゃあ、今までの疑問点を整理してみっか」
……君たち前の職場で、整理していなかったのか。
どうしエイリアン(スペースマフィア)は、大規模侵攻を行わずに、密かに人体を奪って活動するのか――。
「それは、奴等の狙いが地球の無血占領だからでしょう」
正面切って戦争を起こして原住民と敵対するのではなく、出来うる限り密かにその星の支配階級を手中に収める事で、征服した惑星のスムーズな統治までを計算する、それがスペースマフィアのやり口であった。
裏を返せば、現在地球へ入り込んでいるエイリアンは先遣部隊であり、本隊が動き出す前なら勝機はある、と現状のゲリラ作戦の有効性を再確認。
その頃、アジア極東地区ナンバーワンのスポーツ大会荒しであり、ショウの元ライバルだった鳥羽が帰国し、「俺のライバルだった男はあの世へ逃げてしまった」発言から、ショウ達が社会的には間違いなく死んだ事になっているのも、再確認。
空港に報道陣が集まってニュースになるぐらないので、この世界では、スポーツ大会荒しが、かなりメジャーな職業として確立しているようであり、ショウの背景が補完されました。また、スミレを誤魔化す為に肘鉄を入れた事をサラがショウに後で謝り、ただのきついエリートではない、というアクセントを入れてきました。
依頼を受けて怪しいスポーツアカデミーに潜入したショウとサラは、所長室に盗聴器を仕掛け、エイリアンの暗躍を確認。
マフィア上層部は相次ぐ作戦の失敗を気にしており、「まさか……その生き残りが?!」と、ブルースワットを1話で全滅させたつもりで1話Bパートでエイリアンが死亡している件との関連性はこれまで疑問視されていなかった、という事実を、再確認。
……色々と、確認作業が露骨です(^^;
「なんて言ってたの?」
「わからない。私とは種族も言語体系も違うんだ」
エイリアンの会話は人間の台詞に別の音声が被るという形で表現しているのですが、これは、視聴者向けの翻訳であって、実際にはシグもわからないエイリアン語のみが用いられている、というのはなかなか面白い趣向。後の『仮面ライダークウガ』(2000)のグロンギ井戸端会議に影響を与えている部分があるのかもしれません。
鳥羽がアカデミーに招待され、適度に誤魔化す筈の体力テストでついつい本気を出してしまうショウ。一方、六角と久子さんの車を追っていたシグはロケットランチャーで吹っ飛ばされ、スパイを疑われたショウと鳥羽はまとめて捕まってしまう。
スポーツアカデミーは、より完璧なインヴェードの為に、地球人の心身のデータを分析する隠れ蓑だったのだ、と悪役から丁寧に説明。
「人間はな、貴様らのモルモットじゃねえ!」
危機に陥るショウだが、サラとシグが駆けつけ、反撃開始。身を潜めたエイリアンが狙う心臓の鼓動をBGM代わりに、というのはなかなか面白かったのですが、結局ショウ達が敵に対して特に対策を立てるという事もなく、終わってみれば正面から火力で粉砕してしまう為、もう一つ盛り上がりません。冒頭の訓練シーンをここに関連づけて活かすぐらいは欲しかった所です。
大体いつも成り行きで戦闘に突入する為なのですが、リアル路線を志向している割には事前のブリーフィングなどがあるわけでなく、スペシャルチームとしての戦闘の面白さに繋がっていない印象。かといって火力で粉砕する描写は他作品と比べて地味、とどうも中途半端。戦闘の方向性を変えるなら、その前段階から変えてストーリーに組み込まないと面白くならないわけなのですが、そこの詰めが不足しています。…………これあれだ、『特命戦隊ゴーバスターズ』前半の失敗とそっくり……(^^;
鳥羽と憑依されていた男を連れてブルースワットは爆発する施設を脱出し、ショウ(変装)と向き合う鳥羽。
「ひょっとして……俺は、おまえに助けられたのか」
「さぁな」
「そうか……サンキュ!」
「……誤解、してたのかな?」
傲慢でエゴイスティックで人間としては最低呼ばわりしていた鳥羽に爽やかに感謝され、ショウ、反省。
「しかし、ほんっとよく似てるぜ。昔のマブダチに」
特に改心するような出来事があったわけではないので、つまり発言が誤解を招きやすいけど実はいい奴だった鳥羽、をやたら爽やかに描きすぎてしまった為(なにしろ、「サンキュ!」です)、むしろショウの性格に一方的に問題があるのでは疑惑が濃厚に。
「ショウ……ナルミ・ショウ」
そしてあくまで正体を誤魔化したまま立ち去るショウの背に、何かを感じて鳥羽は呟くのであった……。
死んだと思っていたライバル(と書いてマブダチと読む)が、実はある使命の為に死を偽装しており、それを知った男はライバルの背を黙って見送るのだった……というシチュエーションだと思えばなかなか熱いのですが、結局今回も、鳥羽はエイリアンの存在を目にしていないので、爆破事故とショウの存在をどこまで繋げられるのかには、鳥羽の妄想力が試される展開。
「エイリアンの存在は秘密」縛りが影響して、どうも、描いているつもりの物語と、実際に見せている内容との間にズレがあるような(^^;
こうしてスポーツアカデミー事件は解決した……ところが、出国間際に鳥羽がエイリアンにインヴェードされてしまう! そして、そのまま出国してしまう(あれ?)
このままレギュラー化するのかと思いきや飛行機で飛び立ってしまい、ちゃんと拾われるのかどうかに若干の不安が漂います。まあ、鳥羽を演じた横山一敏が多分スワット1号の中の人なので、キャスティングの都合もあったのかと思われる所。引き要素としては面白いのですが、半端に引いたネタは全て大惨事気味に回収される、という『エクシードラフト』を嫌でも思い出す所です(^^; 頑張れブルースワット