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『FLASH』第15話「告白」(「out of time」)感想

冒頭から、アイリスの空気読まなさに、凄い勢いでイライラゲージを溜めていくエディとリンダ(笑)
アイリス、初期はもう少し賢かったと思うのですけど、アレな女への転落ぶりが凄まじいのですが……スタッフ、実は、アイリス嫌い? という疑いの目を向けたくなります。
そしてそんなアイリスの様子に、あれ? もしかしてまだこのルートの可能性あり? とまたもフワフワしだすバリー。
……エディはバリーかアイリスのどちらかの後頭部に44マグナムを撃ち込んでも、合衆国憲法は許してくれると思います。
そして生き残った方は、鼻から唐辛子の刑で。
…………とかまあそんな感じで、割と油断して見ていたのですが、いやぁ、とんでもないエピソードでした。
死体安置所で警報装置が作動し、現場へ向かっている途中に、FLASHは自分と併走する“もう一人のFLASH”を目撃。困惑しつつも安置所に到着したFLASHが目にしたのは、雹を投げつけて殺された検死官の姿だった。
第1話でジョーに射殺されたメタヒューマン、クライド・マードンの兄であり、弟と同じく天候操作の能力を身につけたマーク・マードンが登場。復讐の対象となったジョーを守る為、シスコが天候操作対策に開発したマジックアイテムを渡すが、何故、ホールに美術品みたいに飾るのか(笑)
案の定、警察署を強襲してきたマーク相手にマジックアイテムを手に取る事が出来ず、電撃を受ける寸前、ジョーを横から突き飛ばして助けるという、警部まさかの見せ場。駆けつけたFLASHがマジックアイテムを起動してマークは退くが、一命は取り留めるも警部は重い後遺症の可能性がある重傷を負ってしまう。
以前に同性愛者である事を匂わせる台詞があった警部ですが、病院のシーンでフィアンセ(男性)が登場。基本、嫌な上司として描かれていた警部が、実は部下思いだったり口は悪いけど家ではバリーを誉めていた(こちらはフィアンセの社交辞令の可能性あり)という面を見せる、というのはよくある展開ですが、家族以外面会謝絶の警部について、「フィアンセだから家族同然だ」とジョーが男性を紹介し、看護師もそれを受け入れて中に通す、というのは印象的なシーン。
ジョーが自らマークを逮捕する事にこだわるのは、かつての相棒を殺された過去に加え、弟の復讐を目的とするマークが、必ずアイリスとバリーを狙うと考えていた為だった。ジョーからアイリスを守るように言われたバリーは、新聞社でアイリスの先輩記者メイスンと接触
「ウぇルズ博士をイカれた科学者だって思ってるらしいですね」
イカれた科学者とは言ってない。反社会的で嘘つきだって言ったんだ」
いいぞ、もっとやれ(笑)
「俺は暇になると彼を尾行するんだ」
あ、あれ?(笑)
「普段は一人で居るが、一人じゃない時は大抵君と居る」
えと、そうですね、改めてよそから言われると、凄く、どん引きです……。
博士に対して辛辣な発言を続けるメイスンは、博士の犯罪の証拠を握っていると断言。
「日曜の新聞を読めばわかるさ。街中が知る」
物凄い勢いで死亡フラグを積み上げてますが、大丈夫か……。
メイスンの言葉に動揺しながらもウェスト家に戻ったバリーはアイリスを見つけ、バリーが高校の時に付き合っていた彼女をアイリスがくさしていた事が発覚。
どうしよう、この女。
「……だけど、貴方にはもっと、ふさわしい人が居ると思う」
「…………それって誰?」
バリー、落ち着け、バリー!
正直、アイリスが博士ばりのスーパーどん引きタイムを展開しているのですが、その空間に引きずり込まれそうなバリーの好感度が今最大の崖っぷち!
その頃、メイスンの指示でウェルズ博士について探りを入れていたアイリスの投じた一石がスターラボに波紋を広げ、博士への疑念をどうしても抑えられなくなったシスコは、ケイトリンに時間稼ぎを頼み、リバースを捕獲する時に使った装置を再検証する。
だが時間稼ぎに気付いた博士は、例の何やら怪しげな洗脳能力?を用いてケイトリンの前から姿を消し……
「そんな、嘘だろ……」
「リバースさ。いわば逆の存在だ」
眼鏡を外し、車椅子も捨て、本性を露わにしてシスコの背後に立つ……!
「やっぱり賢いな、シスコ。いつもそう言ってきた」
「あなたが……リバース・フラッシュ」
「君にちゃんとした自己紹介をした事はなかったね。私は……イオバード・ソーン」
「ソーン? エディと同じ」
「遠い親戚だと言っとこうかな」
思わぬ名前が登場しましたが、バリー・アレンに憎しみの炎を燃やし続けるエディ・ソーンの血族とかだったら、嫌だなぁ……(^^;
博士は、リバースと同時に存在しているように見えたのは高速移動による残像だと説明し、震えるシスコは真実を指摘する。
「ジョーの言う通りだ。あの晩あなたは居た。バリーの家に。15年前、あなたがノラ・アレンを殺した」
「ノラを殺すつもりはなかった。私はバリーを、殺そうとしたんだ」
「……どうして?! だって、バリーは友達でしょ。教えてたじゃないですか」
「スピードの出し方を? そうさ、目的の為だよ。教えてあげよう。私はこの時代から抜け出せず、15年間、ずうっと身動きを取れずにいたんだ。わかるか、15年間だぞ。抜け出す鍵は、FLASHのスピードが、握ってる。――私の世界に戻る鍵だ。私の時代に。誰にも、私の目的を果たす邪魔はさせない」
物凄く厭な感じで余裕たっぷりに必要以上の事を語る博士と、その態度から(あ……俺、死ぬわこれ……)と運命を予感してぷるぷるするシスコの対比が凶悪。また今回冒頭で、ポップコーンを頬張りながらバスター・キートンの映画を見て楽しむシスコと博士という珍しいシーンが置かれていたのが、えげつなさに拍車をかけます(なおここで、やはりシスコは家族との関係が悪いと示唆)。
「知ってたか。この事を隠すのがどれだけ大変だったか。特に君には苦労した」
博士の目的に協力しますと精一杯の延命を試みるシスコだったが、博士はそれを拒絶し、右腕を高速振動させる。
「正直なところ……君の事が好きだった。君はある意味、息子のような存在だった。父親の気分だったよ」
これが、本当の、スーパーどん引きタイムだ!
これから殺す相手に対して告げる台詞で、これでもかという腐れ外道ぶりを見せつけた博士は、高速振動クローでシスコの体を貫き、がっくりと倒れ伏すシスコ。
て、シスコーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?
「君は、何百年も前に死んでたんだ」
博士は未来人のお約束めいた台詞を残して立ち去り、幾つかの事が明るみになると同時にまた幾つかの謎が示されましたが、シスコーーーーーー!!
一方、マークを追っていたジョーはまんまと囚われの身になってしまい、アイリスとバリーは呼び出しを受けた桟橋へと向かうが、近くの公園まで来た所でバリーは沖合の雷雲に気付く。
「アイリス、すぐに逃げるんだ。ここから出来るだけ遠くに」
「あなたを置いてけない」
「アイリス頼む!」
「聞いて。あなたの気持ちを聞いてから私、あなたの事しか考えられなくなった。最初はあなたに怒ってたの。だけど気付いた。あなたの事を、考えたいから、考えてたんだって」
「……僕も君の事ばかり考えてた」
抱き合った2人はそのままキスを交わす、て、シスコーーーーーーーーー、じゃなかった、えーーーーーーーーーーーーーー。
うーん、アイリスが恋愛関係以外で人間として好感度を稼いだ上でこの流れになるのならまだわかるのですが、むしろここ数回でアイリスの好感度が地に落ちたどころか地面を割ってマントルへ向けて直進中の所でバリーと気持ちが通じ合いましたとかやられても、むしろ凄いダメカップル誕生でしかないのですが、基本的に物語は凄く面白いのに、どうしてこうなった。
というかバリー、その女は多分、1年後に同じような事を言って別の男と浮気するゾ。
リンダの事もあるし、駄目男レベルを一気に5つぐらい上げてしまったバリーだが、そんな2人と、公園に居た人々、更にはセントラル・シティに向けて、マークが起こした大津波が迫る!
ここで一気に雰囲気を変える、メタ・ヒューマンの大技は良い切り替え。
「街が、津波に呑まれる! どうすれば止められるんだ?!」
「……海沿いに、風のバリアを作る事が出来れば止められるわ。風で壁を作るの」
慌ててケイトリンに電話をかけるバリーだが、ケイトリンさん、無茶振り。
「走って往復するのか……スピードは?!」
「あなたにも、出せないスピードかも」
「……ごめんよアイリス。こんな風には知られたくなかったけど」
バリーは鞄に入れていたFLASH衣装に早着替えし、遂に正体バレ。
「――逃げて!」
ここで、津波から街を救うべく、一瞬の迷いも見せずに海外線を猛スピードで往復ダッシュするヒーロー・FLASHの姿は、今作の特徴である盛大な馬鹿馬鹿しさをやり切る姿勢と合わせて凄く格好いいのですが、駄目男レベルの方は危険水域を突破しそうで、どうしたものか。
津波を阻むべく、限界を超える勢いで走り続けて風の障壁を作り出すFLASH。ところが、そのスピードがある段階を越えた時――――突然、FLASHは時間の壁を越えて、死体安置所へ急いでいた夜に戻ってしまう!
三つの告白とそれに関わる衝撃の退場劇から、おお成る程、これで、ルートを変えるのか?!
どん引き博士にまつわる真相を部分的に明かして視聴者のストレスを減らしつつ、“15年前の夜”に繋がる時間移動のギミックを、核心に関わる展開の前に一度ジャブ気味に持ち込んでくる、という見事な構成。
これはやられました。
今後、バリーはジョーを助ける(結果としてシスコも助ける)為のルートを模索する事が予想されますが、それにより、視聴者が知っている真実/劇中人物が見ている現実/バリーだけが知っている時間、の3つの情報が分断されて錯綜するというのも面白そうな所で、バリーがメイスンから直接話を聞いているのは割と重要な伏線か。また、シスコ生存ルートに入る事でアイリスルートのフラグ消失の可能性濃厚ですが、それによりバリーがもやもやを抱えるという為の最近の展開だったのかと思うと、納得。
……にしても、これだけ登場人物の好感度コントロールに長けた作品で、アイリスだけこうなのは、どこまでわざとやっているのか(^^;
このまま、アイリスルート入りを阻止するべく、シスコには頑張ってほしい。
なお前回の感想で、ああでもないこうでもないと推測していたサブタイトル原題の意味は、本当に「時間の外」だった模様。まあ、色々な選択ミスが積み重なった事に関して「時機を失した」というのもかかっているのかもですが。
しかし次回、「巻き戻せない時間」(原題:「Rogue Time」)――果たして、シスコの、ジョーの、警部の運命は、どうなるのか?! 警部はともかく、劇中好感度の高い2人を生け贄に使ってきたのもえげつないけど巧く、次回が楽しみです(というか、放映済みなのでなるべく早く録画を見よう私)。