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大トミノ祭:『ダイターン3』残り5話

終盤になってくると自分の中で盛り上がってくるのと書き取りたい箇所が増えてきて段々長くなるのはいつものパターン。
◆第36話「闇の中の過去の夢」
アメフトを観戦中の万丈一行は、巨大デスバトルに吸い込まれ、謎の古城に連れ込まれる。そこで万丈らを襲うのは、まるでお化け屋敷のような怪異の数々……と、万丈一行、ビックリハウスへご招待、の巻。
雰囲気出しの為に真っ黒な背景が多いのですが、密かに背景節約回?
コウモリや謎の手、火の玉などが次々と一行に襲いかかるが、これは、プロイド、タイマー、ヤルキー、という3人のコマンダーによる作戦だった。三流コマンダーである彼等は、真っ正面から戦っても勝ち目はないと、万丈を心理的に追い詰め、戦闘力を削ぐという作戦を立てたのだ。
お化け屋敷的なギミックを好むタイマーとヤルキーに対し、3人の参謀役であるプロイドは、万丈を仲間達とはぐれさせると、暗示によって過去の幻覚を見せる。
万丈が見たもの、それは、父・母・兄が食卓を囲む姿だった!
回想にして幻覚ですが、遂に万丈の家族が絵として登場。
兄、割ともっさい。
そして、父と兄の服装がピエロみたい(笑)
ふらふらと懐かしい母親の幻想に引かれ、その胸に抱かれる万丈。母のぬくもりの中で万丈は、「親父が一緒に食事しているなんてあり得ない」と目を開く。
父、どうも家庭的に駄目人間だった模様。
その時、万丈の目に映ったのは、サイボーグ化した兄、そして母の姿。
幸せな過去から一転、生涯の恐怖をプレイバックされた万丈の心は引き裂かれ、ほくそ笑むプロイド。
だが!
「なめるなメガノイドめ! どんな恐怖の幻を見せようと、忌まわしい過去の記憶を呼び起こそうと、僕が弱気になったり恐れたりする事はない!
幻覚を振り払う万丈。その万丈に呼びかける父の声。
「メガノイドを作ったのは誰かな? 人々を苦しめるメガノイドを作ったのは……誰かな?」
「父だ……ぼくの親父だ!」
「そう。おまえはこの父の子供だったな」
「そうだ……その父の子ゆえに、僕はメガノイドに挑戦する男となった!」
「万丈……」
「メガノイドめ、僕はあらゆる悲しみも恐れも、メガノイドと戦う為の怒りに変えた男だ」
幻覚の部屋を脱出する万丈。
プロイド「にに、人間というものは、肉親に対して、あんなにも怒りをいだけるものなのか?」
追い詰められた3人のコマンダーは、メガボーグ化して3体合体。三流コマンダー相手と余裕を見せる万丈を相手に善戦を見せてダイターン3を追い詰めるが、最後はサンアタックの前に散る。
ホラーハウスのギミックで笑いを誘い、敵コマンダーもコント状態、とクライマックス前に一息の軽いお笑いだけの回かと思いきや、幻覚攻撃で万丈と父の関係に触れ、どうやら万丈の母と兄は父の手によってメガノイドに改造されたらしい事が匂わされるという、衝撃のエピソード。
かつて万丈が18話で見せた父への怒り、メガノイドへの憎しみの根本が明示され、物語はいよいよクライマックスへ。
また、弱いがゆえに人間心理を研究し、その弱点を突いてきた三流コマンダー3人に万丈が足下をすくわれそうになる、という構造を取っているのが面白い。
◆第37話「華麗なるかな二流」
素晴らしいサブタイトル。
イカ、ビューティ、トッポの3人を人質に取り、万丈に挑戦状を叩きつけてきた男の名は、木戸川。万丈の幼馴染み(但し、7,8年会ってないという台詞がある)であり、何事も一流好みであるが故に、万丈にあらゆる面で負け続けてきた事に強いコンプレックスを抱いている男であった。

万丈からすると、善人だが何かと突っかかってくる憎めない奴、という認識らしく、終始、凄く上から目線。

現在はそれなりの財力も手に入れ、城に住み、城内の調度品や身につける物も一流ばかりの木戸川(やや堅太り)。
ポケットに手を入れて、変な角度を付けた立ちポーズで登場。
ある種のジョジョ立ち
木戸川は居城で万丈を待ち受け、戦いを挑む。
「貴様に勝つ為に、自分から進んでコマンダーになったからよ!」
「木戸川……そういうのを、二流と言うんだよ」
「言うな万丈! それを言うなら、正々堂々、一対一で私と勝負してから言え」
「しかし木戸川、この勝負、やっぱり貴様の負けと決まっているよ」
「ほざけぇ!」
「木戸川。わからないのか? 人質を取らなければ僕に勝てないという事は、はじめっからおまえが負けてる証拠じゃないか」
「ぐむ。ど、どうしてそれを、気付かなかったんだ俺は……」
一騎打ちに敗れた木戸川は素直に人質を返す(なお、一流の食事や酒でもてなした為に、人質達には非常に評判がいい)が、木戸川を利用してダイターンを倒そうとしていた部下のソルジャー隊長・ドグマンの策謀により、再びさらわれるレイカ達。それを木戸川の仕業と思ったダイターンは城に取って返し、木戸川もメガボーグ・キドガーへと変身して迎え撃つ。二人の戦いの最中、隙を突きダイターンをビーム砲で狙撃するドグマン。
勝手に人質を取った上に決闘を邪魔されて怒ったキドガーはビーム砲を破壊、浮上したデスバトルを追うが、人質の3人を前に身動きが取れなくなる。
「キドガー、やってみろ。おまえはあの3人の事を気にしないでいい。今大事なのは、一人でも多く、メガノイドを倒す事だ」
何故か、キドガーを煽る万丈
「な、なんだと?!」
「それをやるかやらないかが、一流か二流かの違いなのだよ」
「し、しかし……」
「キドガー、やれ!」
どうして自分でやろうとしないで、メガノイドにメガノイドを倒せと言いますか(笑)
ここの万丈は明らかに、“根はいい奴”と評している木戸川に、メガノイドとしての使命を優先するか、人道に外れたソルジャーに刃を向けるか、の踏み絵を踏ませています。
「私たちの事は忘れて、メガノイドをやっつけていいのよ!」
何故かそれを、更にあおる人質達(笑)
まあ万丈には万丈の算盤勘定があって、「ビューティの命」と「打倒コロス」だったら後者の方が重いけど、「アシスタント3人」と「ソルジャー数人」だったら前者の方が重い。故に木戸川に踏み絵を踏ませつつ、うまいこと人質は取り返そうと考えているっぽい。
そのキドガーの活躍でドグマンは爆死、人質は解放され、万丈は戦いを止めるように諭すが、雪辱に燃えるキドガーはあくまでダイターン3との決闘を再開する。やむなく万丈がサンアタックを放とうとした時、それを必死に止めるアシスタント達。
すっかり木戸川の善人ぶりに感情移入していますが、恐らく万丈が本心では木戸川を殺したくない事(実際に、木戸川がメガボーグとなってもなお一度は戦いを収めようとしている)をわかってはいるのでしょう。また、説得の中に「万丈へのコンプレックスが木戸川をノイローゼにしてメガノイドにした」というものがあるのですが、基本「どんな事情があろうとメガノイドになった者が悪い」というスタンスの万丈にしてもこの、「自分の存在が一人の男をメガノイドにしたかもしれない」というのは、ぐっさりと突き刺さるものがあったのかと思われます。
サンアタックを中断する万丈、しかしそこへ襲いかかるキドガー。咄嗟に放ったダイターン・スナッパーの一撃が巨大化装置(16話のソルジャー4人で巨大化装置と似たシステム)を破壊し、木戸川は戦いの決着に満足しながら人間の姿へと戻っていく……。
場面代わって、万丈の屋敷……の玄関。「技術的に大変むずかしゅうございまして、どうも、完全に、元のお体に直せませず、まことにもって、申し訳ございません」「いいってことよ」ギャリソンの言葉に答え、万丈には礼を言ってくれと屋敷を去っていく木戸川。その前に、木の上から降り立って姿を見せる万丈。「やるか?」二人は“昔のように”ただ駆けっこに興じ、そして木戸川は去っていく……。
ラスト、明言はされず視聴者の解釈に任されるのですが、ここまでの作品世界のバランスから考えれば、木戸川はメガノイド化、そしてあくまで戦いにこだわった事に相応の代償を払うべきであり、肉体的に重大な疾患を抱えて余命数ヶ月〜数年、とかぐらいはありそう。
シリーズのここまでのエッセンス(破嵐万丈という男、万丈とメガノイドの関係、万丈と仲間達の関係、など)を少々詰め込みすぎた感はありますが、ラストの明るいけれど、どこかしんみりした所は好き。
◆第38話「幸福を呼ぶ青い鳥」
宇宙を渡る高エネルギー体“青い鳥”の捕獲を試みる万丈一行。一方コロスも同様の目的で、コマンダー候補生、松・竹・梅を派遣する。
いよいよメガノイドも人材不足なのか、候補生、しかも松・竹・梅と来ました。コロスさんに至っては三人まとめて「しょうちくばい」扱い。
イカとビューティを人質に取られた万丈は、青い鳥捕獲の為の共闘を申し出、コロスはそれを受け入れる。しかし、強大すぎる青い鳥のパワーの前に捕獲は失敗。火星上空を通り過ぎたその偉容に、コロスも作戦の中止を決断する。ならばとダイターンに襲いかかる松竹梅。万丈はうまくその腕を封じるが、人質の二人を乗せたカプセルが、蹴り飛ばされてしまう。あわや宇宙の漂流者となりかけるが、青い鳥の不思議な力で助けられる二人。松竹梅をサンアタックで倒した一行は、人類の手にあまる力がある事を感じながら、地球への帰路につくのであった。
松竹梅が変身する、三面六臂の合体メガボーグが、顔で声がそれぞれに変わるなど、ギミック的に凝っていて面白い。今回で一番面白い所で、勿体ないとも言えるし、このメガボーグのアイデアがあって良かった、とも言えます(^^;
後さらっと万丈の乗る宇宙船が、火星に一回着陸している(正確には、敵のキャプチャービームで強制着陸ですが)。
なんかシナリオの出来としては、その辺りをちゃんと考えているのか考えていないのか微妙で、いまひとつ。
超存在を前に、色々な事情があったとはいえ万丈側とメガノイド側が一時的に共闘する、という紺で婦戸は面白いのですが。