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『ハーツオブアイアン2』ってどんなゲーム?

現在プレイ中の、『ハーツオブアイアン2』(以下:『HOI2』)について、簡単に。
画像付きでよりわかりやすい解説は、以下をご参照ください。
〔ハーツオブアイアン2ドゥームズデイwithアルマゲドン/サイバーフロント公式〕
〔ハーツオブアイアン2攻略作戦〜初心者の館〜〕
〔「ハーツ オブ アイアンII 世界ふしぎ大戦!」/4gamer.net〕
HOI2』は、スウェーデンのParadoxInteractiveが制作、日本語版はサイバーフロントから発売されている、戦略ストラテジーゲームです。
ゲームの舞台は、第二次世界大戦。最長、1936年〜64年までをプレイする事が出来ます(開始・終了年度は選択可能)。
そしてこの第二次世界大戦期に存在したとして設定される、世界中のあらゆる国でプレイ可能というのが、大きな特徴。ドイツで欧州を荒らし回るのも可能なら、チベットに引きこもることも可能です。
一応のゲームの目的は、“枢軸・連合・共産のいずれかの陣営に与してゲーム終了時に合計VPで他陣営に勝る事”です。
国産の代表的国盗りシミュレーションゲームである<信長の野望><三国志>シリーズなどのように、自勢力による世界の単独支配を目指すものではありません(国によっては不可能ではないようですが)。
VPというのは世界を細かく分けている土地に設定されている数字=勝利ポイントで、大雑把に言えば、より多くの土地を所有しているほど、最終的な勝利が近付く、という事になります。
ただし、民主主義国家は大義名分無しに宣戦布告する事は出来ず、独裁主義国家も好き勝手に戦争を仕掛けていると〔好戦度〕という数字が上がり他国に宣戦布告される大義名分を与えてしまう、と国家体制や状況がそれぞれ枷となり、好き勝手に戦争して領土を拡張できる、というわけでもありません。
また、非常に国力がハードかつシビアに設定されており、
アメリカ・ソ連・ドイツ・イギリス・日本・イタリア・せいぜいフランス>>>その他
というぐらいの大きな格差があり(単独で名前をあげた国家にもまた大きな差がある)、主導的に戦争を展開できる国家はかなり限られています。
では、それ以外の中小国家はゲームにならないのか? というと、列強の戦争に協力したり、引きこもったり、暴走したり、小国は小国なりの活動が行える、というのがこのゲームの面白いところ。
ゲーム的な目的は“合計VPでトップの陣営に居る事”ですが、プレイ的な目的は“好きな国を選んで第二次世界大戦を生き延び、出来る範囲で好きな事をする”という事になります。
各国には様々な歴史イベントが設定されており、第二次世界大戦の歴史が再現されていますが、イベントの際に“歴史通りではない選択”をする事も可能であり、AIも必ずしも歴史通りの選択をするわけではない為、歴史をなぞりつつ全く架空のトンデモ世界へと突入していく場合もあります。
そんなシビアな縛りとトンデモな自由度が、奇妙に同居したゲーム。
ゲームは、1時間単位で進行し、任意のタイミングで時間を止めて命令を出す事が可能なセミリアルタイム方式。
国力の基盤は、所有する領土に建っている工場の数=IC(工業力)によって現され、このICを振り分ける事で、軍隊を生産したり、国民のための消費財を作ったりします。では工業力だけ高ければ万々歳かというと、工場の数に応じて日々、〔エネルギー・金属・稀少資源〕を消費していきます。つまり、資源の裏付けが無ければ工場は稼働できず、また戦車などの機械化部隊を用いるには石油を消費します。
国家の力における
工業力−資源−軍隊
の密接な絡み合いが、小憎らしいほど、実によく出来ています。
資源は自前の土地で算出されるものもありますが、日々の消費量に追いつかない場合は、外国との貿易で確保しなくてはなりません。
では、うまい貿易相手が見つからない、或いは貿易に頼らず国力(工業力)を安定させようと思ったら?
戦争して領土を拡大するしか無いのです。
自発的な拡張戦争か、資源的に追い詰められての開戦か……実にこの辺りが巧く、システムによって数字で表現されているのが、凄いところ。
海外のゲームという事もあってか、とっつきは非常に悪く、最初は多すぎる数字だけでわけがわからないのですが、数字の仕組みとシステムの絡みが見えてくると、俄然面白くなってくるという独特の味わいのゲーム。
何が悪いって、数字が小数点第二位まであるのが悪いと思うのですが。
工業力は国家の生産能力のみならず技術開発力にも影響を与え、工業力によって同時に可能な研究数が、1〜5つに変化します。技術研究は非常に重要な要素で、軍隊の質的強化や生産能力のアップ、新しい部隊の開発などは、全て技術研究が必要。よって、工業力の高い国ほど研究が進んでますます強大になり、低い国ほど研究も進まない為に、彼我の国力差は容赦なく開いていく、という事になります。
このような形で、高い工業力を活かす抜群の技術研究スタッフを誇るドイツ、圧倒的な工業力を持つソ連、全てが膨大なチート国家アメリカ、など各国がそれぞれの特色を持って色分けされており、これに同盟関係などが絡みつつ、第二次世界大戦の荒波を起こしたりかきわけたりしていく事になります。
なお、第二次大戦当時の歴史や軍事の知識に関しては、有るに越した事はないですが、無くても楽しめるとは思います。
というか私が、ほとんどありません(^^;
少し勉強しようと思う……。